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暖かな日に思うこと [Guide]

この世の中、様々な情報に溢れ、何となく解ったような感じがすることや、できるような気になる勘違いが生まれることがある。
雪崩オタク、気象オタク、道具フェチなど、山での経験値が無い割には知識だけが先行する人を良く目にする。
選ぶ山やルートも実力を測り間違え、ステップの順番を無視して、写真映えやインスタ映えする所を選ぶ風潮に疑問を感じることがある。

私は自分のガイドスタイルとして、クライアントの技術、知識、経験値の向上を図り、その方に相応しい山やルートを段階踏んでお勧めするようにしている。
その結果、一回きりで来なくなる人もいるがそれは仕方ないと思っている。

ガイドを始めた頃は登ったという事実だけを重視し、ルートに身の丈が合わないクライアントを一ノ倉や滝谷や屏風や明星山などに無理して連れて行ったことはあるが、結果としてそのクライアントを勘違いさせただけで自分の仕事に虚しさを感じた経験が多々ある。

私と10年以上、一緒に登っていただいているクライアントはたくさんいるが、基礎を作ってから年々ステップを上げて目標に到達する人が多く、そのことでお互い信頼できる人間関係を築くことになったような気がする。

私はこういう世の中だからこそ、益々後者の方針でやりたいと思うし、経験値を上げながら、より困難を目指すことで登った価値を感じて欲しいと思う。
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人間関係がしっかりできたクライアントと登る山は楽しいし、天気が悪くて登れなくても次に繋がる何かが生まれるのだ。

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