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試練の山 [剱立山]

令和元年末は剱岳早月尾根へ。
雪は経験したことがないくらい少なく、28日入山時の伊折に雪はなく、馬場島で3cmしかない。
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29日は早月小屋へ。
ラッセルがないので午前中に到着。
快晴で、この日こそが登頂チャンスだった。
しかし、こればかりは仕方ない。
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この日の午後からアタックすることも考えたが、重い荷物を背負っての登山でダメージもあり、下山で暗くなることを考えるとリスクがあり過ぎて諦めるべきだと思った。
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30日のアタックは、午前中には登って早月小屋まで降りなければならない天気だと判断していた。
朝3時にテント場上まで風の様子を見に行ったが、視界は10mくらい。
軽い吹雪で、前日のトレースは消えていた。
これから、どんどん悪天候になることが予想され、この日のアタックは中止した。

前日、早月小屋までの途中で抜いた3名パーティのテントに声を掛けたら、彼等はアタックに出るとのこと。

私達は、ガイド登山としての安全を考えるなら、この日以降しばらく登頂チャンスはないと考えて、吹雪が強くならないうちに下山を開始した。
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2000m付近まで降りたら、風が急に強くなり、1800m付近から下は雨。
まさか、年末年始の剱岳で雨に濡れることは予想しなかった。
馬場島まで降りたら、3名パーティの遭難を聞いた。

私は、彼等の判断を否定するつもりは全くない。
登山における判断は自分の責任で行うもので、他の登山者が無責任なコメントをするべきではない。

ただ、冬の剱岳は生死を分ける判断を迫られる山だということ。
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つくづく、恐ろしい山だと知らされた。
益々精進して、人生掛けて取り組みたい。

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