夏の始まり [剱立山]
混乱の2020年。
気がついたら7月になっていたという感あり。
6月最終週は、梅雨らしい雨の時間が続いた。
雨の合間にクライミングしたり、雨に濡れて登山したり、あるいは停滞したり、晴れた日より頭を使う時間が多くて、プレッシャーはあるがそれも楽しい。
私の仕事は、お客様に剱立山に来て良かったと思ってもらうことだ。
そして、静かだった立山周辺にも、少しずつ人が増えてきた感がある。
人間は過ぎたことは、全て無かったことのように忘れてしまう生き物なので(特に私の場合は)、ここでもう一度、感染予防に留意したい。
やはり、注意喚起すべきは山小屋での生活だ。
狭い限られたスペースで、宿泊者全員で協力し合いたい。
特定グループでスペースを独占しないよう、常連ガイドは特に気をつけるべきだ。
他方、山での行動中は、感染予防より山での危険に意識を集中すべきと考えている。(今はである。また、この状況は変わるかもしれない)
剱岳別山尾根のような場所で、鎖を触る度に手指消毒などは辞めて欲しい。(広い休憩スペースは別山尾根にも各所ある)
渋滞が心配いうより、鎖場落口に人が集まることが怖い。
ソーシャルディスタンスに関しても、柔軟に対応して、過剰に走らないようにしたい。
失敗が許されない危険な場所や状況での意思疎通は、アイコンタクトを伴って正確に行う。
ひとつのマニュアルが示されると、そこに妙な自主警察が現れて極端な雰囲気が作られやすい。
そうなると、もはや登山にならない。
標準化された行動指針に合わない特定山域も存在するので、自分で見直して本質を見失わないようにしたい。
平時と同様、臨機応変な対応をリラックスして行い、お互い楽しく登山したい。
なにはともあれ、この夏も登山ができることになりそうで、そこだけは喜びたい。
登山ができるこの状況を壊さないよう油断せず日々過ごそうと思う。
2020-07-02 09:37
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