静粛な剱岳 [剱立山]
シルバーウィーク明け、久しぶりに剱沢へ帰ってきた。
20日間も留守にしていたら、季節はすっかり晩秋の雰囲気に変わっていた。
連休中は雷鳥沢キャンプ場で、956張のテントだったらしいが、実数はそれを超えていたようだ。
剱岳もかなり混雑したようだが、誰もいない静かな山に戻っていた。
これから剱界隈では、小屋締めや管理所閉鎖など冬への準備に向かう。
少しずつ、寂しさが増して行く時期になった。
この日は剱岳をベースにガイド活動を行っている立山ガイドとある隠密行動。
私達は、ガイド活動以外にもやるべきことがあるのだ。
このメンバーで、剱岳に登ることはなかなかない機会だ。
そして、北方稜線ガイド。
香川ガイドと検見崎ガイドとのコラボ企画。
ずっと好天をお祈りして来たのだが。
初日は酷い風雨で、その後の天気予報も良くなかった。
北方稜線は多少の悪天候でも行けるが、剱沢の渡渉が心配された、
渡渉ポイントが増水しやすい場所で、流されたら致命的な場所なので、少しの雨でも危険な状況になる。
9/25は夜遅い時間まで、雨が降り続いた。
そして、9/26は予想以上の好天に恵まれた。
しかし、岩はビショビショでスリップに注意が必要。
山頂では朝の気温が3℃で寒気が入っていた。
低体温気味の体調不良者もいて、長次郎コルで引き返すこととした。
9/27は冬型で冷たい雨の予感。
雪が降る可能性もあったので、この日のうちに前倒しで下山した。
雨と寒気で紅葉も進んでいる。
そして、せっかくなので反省会。
お客様達とこれから行く山の話をする機会も大切な時間だ。
美味しい寿司と酒に癒される。
コロナ禍で体力低下している方に対する対応にも迫られる今シーズン、無理はできない。
そして、晩秋は様々な罠があるのだ。
どこまで頑張るかは、様々なガイドさんの考えで判断は分かれるだろうが…。
今は慎重にやらないと。
私はそう思っている。
2020-09-27 05:42
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