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かつての路を訪ねて [北アルプス]

佐々成政伝説(諸説あり)、立山新道跡など歴史とロマンの路として、一度は通過してみたかった針ノ木古道。
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過去にも何度か計画していたが、なぜかその度に台風到来で中止してきた。
しかし、今回は台風10号と9号の隙間の二日間を絶妙なタイミングで捉えることができた。
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今回は扇沢からスタート。
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なんだこれ?
立山側の地味さに比べたら、こちらは華やか。
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黒部ダムの虹もひとつの演出に思える。
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黒部ダムから平ノ小屋までは平坦ではなく、アスレチックジムが微妙に疲れる。
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初めて来た、平ノ小屋。
釣りキチ三平のモデルらしい御主人様はユニークそのもの。
とても、詳細はここでは書けません。
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岩魚の刺身は臭みもなく天下一品。
 
さて、翌朝は黒部湖横断の舟からスタート。
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気さくな船頭さんとお話しながら、湖面の穏やかさを楽しむ。
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さあー、いよいよ針ノ木への途が始まる。
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登山というより、沢歩きのパートが多く、渡渉と薮漕ぎの連続。
慣れない人はかなり消耗するだろう。
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特に船窪分岐からは不明瞭で、山と高原地図に実線ルートで示されていることには見直しが必要だと思われる。
エスケープの困難さを考えれば、気軽に入れるルートではない。
もちろん、スマホの電波も入らないので救助依頼も困難だ。
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針ノ木峠が近くなると急登の中にある御花畑に癒される。
 
針ノ木小屋が近づくに連れて、喧騒も近づく。
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誰にも会わない静粛な山旅もこれで終了。
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ずーっと、けたたましく喋り続けているグループにうんざりして、休憩もそこそこに扇沢へ下降開始。
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今までの道程から比較したらハイウェイ。
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針ノ木雪渓は意外にも硬く、アイゼン持たない我々は苦労した。
平ノ小屋を出てから11時間半。
水量や経験、体力で所要時間は大きく変わるだろう。
たった二日間だったが、とても濃い時間だった。
たぶん、私はこれから何度も訪れることになるだろう。
 
今回、扇沢に向かう途中で、非常に関係の深かった先輩ガイドが滝谷で死亡した報を聞いた。
失望落胆を抱えたままの山となったが、彼が私に教えてくれたことを思い出しながらの山は忘れられないものとなった。
 
奇しくもこの日は「山の日」。
山って、なんなんだろう。
山岳ガイドって、なんなのかを考えさせられた日だった。

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