夏剱開幕戦 [剱立山]
いよいよ夏剱の開幕戦を迎える。
今週の天気予報を眺めていると絶望的になるが、木曜日に低気圧が来るまでの時間がワンチャンスと思い、お客様に予定変更してもらった。
久しぶりの室堂は、すっかり雪が減ってしまった。
しかし、花は豊富で癒される。
花のガイドとしても生きて行きたい。
降られることを覚悟しての水曜日は、結局降られることなく剱沢に入ることができた。
剱岳は相変わらず恥ずかしがり屋。
剱澤小屋から剣山荘へは雪切してあり、我々はアイゼンを使わなかった。
剣山荘オリジナルステッカーが発売されていた。
防水なのでヘルメットにどうぞ。
夜は外が眩しくてなかなか寝付けない。
そう言えばスーパームーンだった。
そして、翌朝は予想通りの高曇り。
すっかり夏になった剱岳。
二日間、一度も雨に当たることなく室堂まで下山できたのは幸運だった。
山小屋は海の日絡みで、キャンセルが続いていると聞く。
週間天気予報は、山小屋にもガイドにもおそろしい存在だ。
せっかく登るなら晴れの日にという気持はよくわかる。
しかし、雨マークへの反応が過ぎるのではないだろうか。
まるで、自らの登山行動を天気予報に全て託しているかのようだ。
天気予報を参考にしながら、どう行動するかを考えることが登山においては大切だと思うのだが。
ずっと三日間、雨が降り続くなんてことはなかなかないし、今は素晴らしい雨具やシューズ、装備があるんだから、アプローチで少しくらい雨が降ってもいいじゃないか。
雨の狭間を突いて良い登山ができたら、より楽しいじゃないかと個人的には思う。
学生の頃は、キスリングにポンチョという装備で雨が降れば地獄だったが、そんな時の風景が今は良い想い出となっている。
天気予報が悪い日は、登山者も少ないし、奇跡のような素晴らしい景色が見れることも多いのだ。
晴れた日しか登らないという登山者を否定する気はないが、快晴予報の日でも雷雨があることは山では当たり前なので、いつ雨が降っても良い準備だけは必要だ。
2022-07-14 16:47
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