八月の空 [Guide]
山の上は時々ヒンヤリと秋の空気を感じるようになってきました。
手術しないという決断をしてから、初めての夏。
膝の靭帯は切れたままですが、奇跡的に毎日のガイドでは支障なく動けています。
近日の踵の痛みも、シューズとインソールの変更により楽になりました。
難しいクライミングの仕事はもうできない身体ですが、剱岳を歩けるというだけで満足しなければならないと自分を納得させています。
私はダサい男だと自分でも思い、深い挫折感を味わう出来事も多々あります。
でも考えてみたら、
いつ上から岩が落ちてくるか解らない環境で、雪渓崩壊がいつ起きるかわからない環境で、日々過ごしていられるのは、随分と運が良いと思うようにして挫折感をやり過ごすことでしょうか。
いつか来るその日を考えながら、後悔しないように今日を大切にしたいと思っています。
私は事故で両脚がない男とアコンカグアに行ったことがあります。
彼の苦悩から比べたら、私など問題ではない。
今日はレスト日。
心穏やかに過ごせますように。
私のようなガイドを選んでくれるお客様に感謝して!
2018-08-10 00:28