SSブログ

梅雨の山登り [剱立山]

この週末は九州で大雨被害が出た。
これ以上の甚大な被害が拡大しないことを願うばかり。

梅雨前線から離れることが多い北陸でも土曜はかなりの雨が降った。
金曜夜の時点でかなり迷ったが、日曜朝にチャンスがあると考えて催行した。
2E89F05A-60FA-4D2B-ACBD-EB0F8407C923.jpeg
室堂の掲示板。登山者なら必ず読んでから入山しましょう。

土曜は午後遅い方が雨が落ち着くかと思ったが、期待は外れて風雨は強いまま。
剱御前周辺では、風速も強まり身体が浮きそうになるが、それもトレーニングと考えれば楽しい。
剱沢小屋には、ガイド検定中の人達が多数いた。

日曜の予定は長次郎谷。
朝2時に起きて、外の様子を見て、与えられた時間は長くないと感じて、別山尾根を登りながら様子を見ることにした。
長次郎谷を登っても、稜線で風雨に遭い、深いガスの中で下山にリスクを負うことになると感じた。

朝弁当を食べて、ガスが切れ出した4時30分に出発。
剣山荘から一服剱への残雪トラバースはロープを使用して慎重に。
一服剱を超えたら急に風が強くなり、前剱から本峰までは霧雨が降っている様子。
次の雨の降り出しが9時と予想し、ここで中止することにした。
FD7D92F8-4219-47BC-B022-C1F2E993651E.jpeg
下山時に単独行の男性とすれ違った。
前回の事故のこともあったので、声を掛けて一応注意はしておいた。

登るか、降りるかの判断は難しい。
気象コンディションとメンバーのコンディション、メンタルを測り、バイアスが掛からないよう、その場で慎重に考える必要がある。

家で天気予報を見て、行く行かないを決める第一段階も重要だが、剱岳のような気象変化の激しい山は行かなければわからないこともある。
今回のような絶望的な天気予報でも、3日間あれば登れる時間帯があることが多い。
それが、今回は日曜の午前中だったのだが、登れないこともある。

しかしながら、梅雨の剱岳は時々、不思議な景色を見せてくれる。
私はそれを見せてあげたいと思っている。

過去には
1CA9E5B8-AA84-4872-9453-CF27232D68AA.jpeg
山頂から見た虹
26A27A7F-C42F-41C6-8BED-523B43B1E26F.jpeg
剱沢に掛かる虹
75038096-61F4-4DFD-A815-AEF831221276.jpeg
朝焼の剱岳
66739C20-8063-46FF-99C9-6BBC50988C0F.jpeg
朝陽にあたる唐松岳

他にも、いろんな想い出に残る景色を見せてくれた。

今回は、何も見せてくれず残念だったが、敗退して8時に剱沢小屋へ戻ったら、なんとサプライズ朝ラーメン。
C5D42230-3C9F-4861-A103-5D0522BC0235.jpeg
今回参加のお客様達には、とても温かいプレゼントでした。
こういうことは、長く想い出に残るのではないでしょうか。

注)剱沢小屋鍋ラーメンは提供時間が決まっておりますので御注意ください。

剱沢小屋ではコロナ感染予防策として、一方向を向いての食事となっております。
95AD6CE5-445D-435B-BBB0-EB094C5BBDA5.jpeg
コロナ対策に関しては登山者各人で、かなり温度差を感じますが、小屋の対策ルールには徹底して従って欲しいと思います。
34714EA4-9DF3-403E-9E4C-B7C7BD24F0D2.jpeg
今シーズンは強力なスタッフがいます。(アベノマスク付)
B1AA8EAD-14C6-406F-A96C-A1A8FE813E7E.jpeg
まだ、梅雨明けまでには時間がありますが、梅雨の悪天候の中からタイミングを見つけて登山することも登山力を向上させるには大切なことです。

スマホで天気予報を眺めていても、オタクになるだけ。
山に行って、空を見上げて、発するメッセージを感じることこそが大切だと思うのですが、私は時代遅れなんでしょうね。