うつくしま福島へ [ハイグレードハイキング]
県立中央病院へ寄って、膝腰を診察してもらいお墨付きを貰ってから、富山を離れて一路新潟へ。
お客様と集合して、スケジュールを打ち合わせ。
飯豊山に行く予定だったのだが、台風8号が東北を通過した影響で天候がかなり不安定になりそうだ。
さらに、暑さと雷が心配で転進することにした。
とにかく連日暑くて、ご高齢のお客様には熱中症へのケアがポイントだった。
雷が来たら直ぐに逃げれる山を選ぶことにした。
まずは磐梯山。
朝までの雨で登山道は濡れて、湿度が高く、汗だく。
体力の消耗が激しい。
高校生の学校登山も来ていて、賑やかだ。
しかし、地元ガイドは何故もあんなに態度が横柄なのか。
高校生のお手本になって欲しいものだ。
学校登山、私は肯定派だがいろいろ思うところはある。
ここで書くのは辞めておこう。
山頂で遠くに雷鳴が聞こえたので、急いで下山を開始。
クルマに戻って、喜多方ラーメンへ向かっている途中で雷雨が始まった。
まこと食堂は実に美味しい。
ホテルに着いて、温泉。
暑過ぎるので頭がボーっして、リンスを流し忘れ、髪の毛ペタペタ。
温泉から上がって部屋から長時間続く大雨を眺めた。
飯豊山に行かなくて良かった。
さて、翌日も不安定な天候が予想されたので、短いけど景色が良い一切経山へ。
浄土平からは涼しいはずなのに、風もなく湿度も高いので暑かった。
でも、標高を上げるにつれて涼風も感じられた。
山頂は深いガスで視界なし。
しばらく、待機していたら目的のものが見えてきた。
山頂から「魔女の瞳」が見れて良かった。
鎌沼も綺麗だ。
タテヤマリンドウも。
次はお客様入れ替わり、蒲生岳へ。
「会津のマッターホルン」ということで良く訪れる山。
北壁のルートもあるのだが、この時期は薮が煩いので、一般的な南尾根を行くが暑い。
岩からの照り返しで頭がボーっとしてくるので、10分単位で休みながら登る。
夏は誰もいないようで、蜘蛛の巣だらけ。
これがまた心が折れそうなくらい。
やはり、ここは早春と晩秋に訪れる山です。
下山時には、若くて元気なお客様も、ヨボヨボになってしまいました。
今度は涼しい山に行きましょう!
今回の福島遠征では終始ゴロゴロいっていたが、雨に遭うことなく、終わることができて良かった。
雷は怖い。
命を落とした仲間もいるので、その恐ろしさは身に染みている。
ところで、この福島遠征の間に東京の新規感染者数が急増して地方にも蔓延しだした。
8月の剱岳ガイドに続々とキャンセルが入り、今のところ8名が来れなくなってしまった。
そのうち、2件はプライベートガイドで他のお客様の予約を断って、予定を空けていたので、スケジュールもスカスカになってしまった。
オリンピック開催で、生活に困っていないほとんどの国民は盛り上がり、その後は地獄が待っていることは誰でも予想は付いていたはず。
もうなにを言っても仕方ない。
歯を喰いしばって頑張るしかない。
こういう状況下でも参加してくださるお客様にただただ感謝。
お客様に楽しく山を歩いていただけるよう、日々粛々とガイドします。
必ずなんとかなると信じている。
私はまだまだ恵まれている。
2021-07-31 20:53
真砂沢ツアー2021 [剱立山]
毎夏恒例となった真砂沢ツアー。
今回で4年目になります。
子供達の参加がなかったのは寂しかったけど、幹部研修ということで登山初心者の大人達のチャレンジを「剱岳がホームマウンテン」の香川ガイドとサポートしました。
台風8号の影響を鑑みながらの催行となりました。
前泊集合は天狗平山荘。
いつも美味しい夕食で前夜祭を開催。そして朝のラジオ体操を迎える。
お天気は予定通りの快晴。
この界隈は台風が近づいて来ると天気が良い。
心地良い涼風の中、室堂を出発。
台風が近づいているということで、いくつかの有名山岳ガイドさんパーティが下山して行くのとすれ違う。
雷鳥坂の暑く長い登りは苦しいが、皆さん頑張って剱御前小屋を越える。
しかし、膝に違和感がある方が三田平でリタイアすることに。
剱御前小屋まで戻って、待機していただくことになったのは残念。
剱沢野営管理所前で天狗平山荘のお弁当を食べる。
最高に美味い。
食べた後のパッケージが最小限なのも素晴らしい。
理想的な登山弁当だと思う。
そして、いよいよ剱沢雪渓へ。
日本三大雪渓のひとつではあるが、スケールや景観など、他を圧倒する日本一の長大な雪渓だと思う。
今回は雪量、強度が充分でクロユリ滝の先で雪渓に降りた。
注意点や危険を説明しながら下降する。
源次郎尾根、八ツ峰を眺めながら降りる景色は実にヨーロッパ的。
日本にこんな風景が存在することを多くの方に知って欲しい。
長次郎谷を過ぎ、さらに一ノ沢を横断すると真砂沢ロッジも近い。
主人の坂本心平さんもお元気で何より。
真砂沢ロッジはお風呂もあり、心が籠った食事が魅力。
部屋もプライベート空間を確保した造りに変更されていた。
山奥にありながら、常に宿泊客を気遣う姿勢にはいつも感心させられる。
是非、一度は泊まっていただきたい山小屋だ。
翌朝は雨の心配があったが、時々パラパラくる程度。
快調に剱沢を登り返す。
久しぶりに剱沢小屋に寄って休憩。
こちらでシーズン何十泊もお世話になったことが懐かしく。
剱沢管理所で長い休憩を取って、悪天の剱御前小屋を越えた。
室堂が見えるが、まだまだ試練は続く。
脚に限界が来た方もいて、雷鳥坂の危険箇所はロープ確保しながら下降する。
雨脚も強くなり、さらに試練の時間が続く。
タテヤマチングルマや雷鳥が我々を元気付けてくれた。
しかし、長い石の階段が恨めしい。
そして待望の室堂ゴール。
みんなビショ濡れになって、頑張りました。
晴天から悪天繰り返しの中、雪や岩やザレ場までいろんな経験をされて、濃い時間を過ごしていただけたと思います。
この中から登山の魅力に惹き込まれて、山を続けていただける方が出たら嬉しいことです。
みんながひとつになって素晴らしい体験ができた貴重なツアーだと思いました。
また、来年を楽しみに待ちたいと思います。
2021-07-28 08:00
雄山南稜へ [剱立山]
本日は立山のクラシックルート「雄山南稜」へ。
朝の静粛な室堂を出発。
南稜の下部は薮が濃い。
折れない心で臨みます。
だんだん薮漕ぎも楽になると岩が出てきます。
展望も良くなり、稜線漫歩。
岩は堅いが、浮いている岩には注意。
サルマタカールにも寄ります。
雄山山頂に登頂したら人だらけ。
田舎からいきなり大都会へ来た感じ。
天狗平山荘でラーメン食べて!
皆様、お疲れ様でした!
ご参加いただきありがとうございます。
また、楽しい山を満喫しましょう。
2021-07-25 16:39
暑いぞ!剱岳 [剱立山]
海の日連休初日はまた剱岳へ。雪に慣れない人は、まだ危ない斜面がありますよ。
まだ、剱沢を降りた方が無難かもしれません。
今年のは誰が書いたんだろう。
これはこれで味わい深い。
さて、連休2日目本日の別山尾根。
混雑が予想されたが、それほどでもなかった。
旦那さんはコロナ禍で太り90kg +αということで、ロープが重かったけど(笑)
頂上直下で、颯爽と私達を抜いていった単独美女に、この後「写真、よろしいですか?」と言われたので、てっきり私とツーショット撮りたいのかと思ってウキウキして山頂へ出向いたら、私がシャッターを押す役割で。
淡い想い出となりました(涙)
それにしても、この時期の登山者はいろんなタイプの人が増えて楽しいです。
登ってくる人に向かって「登り優先ですから!」といつまでも降りない迷惑オヤジ。
「あと15分、頑張れば剱岳登頂だよー」と声掛けしてくれる優しいオヤジ。
13番の鎖を堂々と降って来るロープぐちゃぐちゃガイドさん。
見てるだけで体温が上昇しました。
もう一泊されるお客様と別れて、剣山荘から直接、剱御前小屋へ登るルートを偵察に行きました。
実はこのルートを歩くのは10年ぶり。
別山尾根が真正面に見えて、なかなか素晴らしい画です。
剱岳は見る角度に寄って、カッコ良さが変わりますね。
剱沢小屋を上から。
剱沢キャンプ場を上から。
このルートは、誰もいないし、いつも歩いている道を客観的に見えて楽しいです。
それにしても、室堂までの石畳。
暑い…熱い…。
暑さに慣れてる私でも熱中症になりそう。
誰かスプリンクラー付けてくれないかしら。
雷鳥荘のカキ氷、天狗平山荘のクリームソーダが頭を過ぎりましたが、連休中で忙しそうだから、遠慮しときました。
2021-07-23 12:45
夏本番の立山へ [剱立山]
晴天が続く立山で日帰りガイド。
山小屋への荷上げも順調なようですね。
雪が消えた場所からは花が咲いて良い雰囲気です。
龍王岳Ⅳ峰の北面フランケへ。
雪と岩を短時間で楽しめます。
おふたりとも70歳代ですが、まだまだ人生を謳歌しておられます。
今日は涼風が心地良かった。
日本の夏山を満喫してます。
なのに雪はまだたっぷりあります。
室堂山からはボトムまで繋がっていて充分スキーが楽しめます。
今日もスキーヤー、スノーボーダーが滑ってました。
私も、8月スキー狙ってます。
帰りは、昨夜伺った「えび寿司」の旦那と一緒に下山。
山小屋への出前、お疲れ様でした!
皆様、山から降りたら「えび寿司」で富山の幸を楽しみましょう。
2021-07-20 17:53
再出発の剱へ [剱立山]
7月になっても剱岳に登る機会がなく、日々が過ぎてしまい、少しずつ焦りが生まれてきた。
例年通りなら、この時期までに10数回は剱岳に登っていたはず。
この夏、椎間板ヘルニアの手術をする予定あり、左下腿麻痺で低山しか登れない身体になってしまった。
しかし、奇跡的な回復のおかげで、剱岳に向かう日が近づいてきた。
自分に剱岳が登れるのか不安で仕方がなかった。
室堂でお客様と合流し、快晴の中を歩き出す。
剱御前小屋でスタッフの皆様に温かく迎えてもらい、やっと帰ってきたという気持になることができた。
剱沢へ降りると、剱岳がどんどん迫力を持って覆い被さって来る。
さすが、KING剱岳。
今シーズンから剣山荘にお世話になることにした。
しばらく、酒を絶っていたが、入山祝いで生ビールを飲んじゃいます。
さて、翌朝も快晴の中、剱岳別山尾根へ。
お天気は文句なし。
登山者も少なくスムーズに!
タテバイも取付き雪渓、問題なし。
昨年10月以来の剱岳に帰って来ることができた。
剱岳は下降が核心。
初心に帰って、ひとつひとつのパートを丁寧に確実なガイディングを心掛けた。
剣山荘に戻り、カレーライスを戴いてから下山。
剱沢野営管理所で、みゆきチャンからパワードリンクを戴いて、無事に登れましたの報告を。
そして、炎天下の中、雷鳥荘へ。
火照った身体に練乳イチゴ氷が染みた。
長く素晴らしい一日が終わった。
やっと、剱岳に帰れる日が来た。
2021年7月18日、応援してくれた全ての皆様に感謝します。
ご参加いただいたお客様、ありがとうございました。
2021-07-19 12:19
初夏の北海道 [北海道]
昨年に続き、梅雨を脱出して北海道へ。
千歳へのJAL便はガラガラでした。
移動は全てレンタカー。
走行僅か20kmの新車で気持ち良かったです。
今回は雲が多くて、山では雨が降りやすい気象状況が続きました。
gripwellのニューモデルはグリップの軽量化が進み、快適に歩けます。
カラーも標識と良くマッチしてます。
支笏湖にある人気の山だが、風雨で景色が楽しめず残念。
でも花はいっぱいありました。
キタキツネ君も挨拶に来てくれました。
また、天気が良い日に来たい。
それから雨の黒岳。
目的の山は違ったのだが、この天気でもサクッと登れる山へ転進。
40年ぶりに無雪期の黒岳に来ました。
前に来た時は、キスリングで40kg近い荷を背負って縦走して来たのでした。
その頃は、まさか山岳ガイドなどという仕事に就くとは思いもせず、ただただ初めての北海道登山を満喫していました。
「地球は丸い」と初めて実感した山旅でもあり、淡い青春の想い出たっぷりの山旅でもありました。
もともと、私は山旅が好きだったんだと思い出しました。
この時期、北海道にはいろんな花が楽しめます。
来年も是非訪れたいと思います。
その頃にはコロナ禍は過去のことであって欲しいです。
ロープウェイ駅に貼ってありました。
-食べない
-飲まない
-地図、コンパス持たない
-帽子がない
-薄着
-手袋しない
自分のことを言われているようで苦笑しました。
こちらは懐かしい樹。
「愛のスカイライン」ケンメリです。
アラカン世代にはたまらないCMメロディが頭に流れます。
そして、この時期ラベンダーは外せません。
今年のラベンダーは特に綺麗でした。
美瑛に来たら。
青い池も見ておきましょう。
昔は誰もいなかったのに、いまや立派な観光名所です。
さて、帰路は機上から「TOKYO 2020」の文字が目立つ会場が見えました。
東京は緊急事態宣言のはずですが、駅や電車は普通に混雑しています。
空いている場所を探すのが大変でした。
オリンピックで盛り上がって、緊急事態宣言で行動抑制って、人間はそんなに器用に動けないと思いますが。
どうなんでしょうね。
2021-07-13 08:49
天敵 [北陸]
七夕の日。
大雨も朝には止んで、晴れ間が出た。
しかし、午後にはまた降り出すような感じなので、行程短い富山百山「袴腰山」へ。
ダートの林道はジムニーが良い。
ジムニーは3台乗り継いだが、このクルマがないと私の仕事に制限が生じる。
ちょっと登ると山小屋がある。
のんびりしようと思い、初めて中へ入ったら、なかなか綺麗な小屋でこれならいつか泊まりたいなぁと。
窓を見たら、大蛇がこちらを見ていた。
ダッシュで逃げた。
天敵現れて意気消沈。
このまま帰りたかったが、そうも行かず。
私と蛇とのエピソードは数限りない。
いつか、本にまとめてみたいくらい。
蛇がいる窓の横をダッシュで走り、登山再開。
このパッとしないのが山頂。
でも、南展望台には立派なヤグラがある。
ここからの景色は360度最高のはずだが、ミストたっぷりであまり見えず。
ここはトンボだらけ。
癒されるなー!
同じ生き物でも蛇とは大違い。
帰りも、あの大蛇がいる窓の横を通る恐怖でいっぱい。
ダッシュで駆け抜けて、なんとか生還。
クルマに乗って、たいらスキー場まで降りたら雨が降り出した。
2021-07-08 16:55
雨の日を楽しもう [剱立山]
富山に大雨警報が出た本日は沢登りの予定だった。
さすがに目的の沢は危険なので、白岩川ならどんなに増水しても楽しめるかなぁと思い、雨が落ち着いた時間まで遅らせてから入渓。
しかし、夏休みに子供とパチャパチャ遊ぶ沢がヤバそうな増水。
すぐに引き返して撤退。
今度は、東小糸谷から中山へ。
全く問題なし。
雨も上がって暑すぎるほど。
標高1800mから上は雲の中だが、そこから下は見晴らしも良い。
大きな杉に出会えて感激。
馬場島の蕎麦屋さんは大雨警報のためお休みしてましたが、蕎麦を打っていただき申し訳ありません。
皆様、是非とも馬場島荘で池田さんの蕎麦を食べて見てください。
きっとファンになることでしょう。
ありがとうございました。
馬場島荘では高橋敬市さんの写真展もやってますので、是非見に行ってみてください。
「男が男に惚れる」
剱岳はそんな山なのだと言われます。
私には憧れの山で、いつまでも試練を与えてくれる山です。
そう言えば「試練と憧れ」の碑に挨拶するの忘れてました(笑)
2021-07-05 17:46
雨の日遊戯 [剱立山]
この週末は雨をどう避けて楽しむかが課題でした。
雄山東面に入る予定だったが、日曜が大雨になりそうだったので、土曜に1本登ろうと。
一ノ越で既に昼過ぎだったので、コンパクトな龍王岳東尾根に切り替え!
ここはどうラインを取るかで、何度登っても楽しめる貴重な山。
梅雨の晴れ間を利用して、絶景を楽しみながら登る。
梅雨ならでは!
HAROに向かって登る。
あとは浄土山を回って、昨日から同じ場所に陣取っている雷鳥さんに挨拶。
そして、雪の上を滑って天狗平山荘へ。
お風呂に入って、生ビールで乾杯!
いつもながらの豪華な夕食。
今は、ネマガリダケの季節。
トウモロコシよりも甘くて美味しい立山名物。
コーヒーパウダーのアイスクリームは大人の味。
宴会もまた楽しい(笑)
というわけで、未明から大雨に。
どうしようもないくらいの雨なので、天狗平を離れて。
立山博物館のクタべは人気者ですね。
マンゾクで靴を買いました。
最近のスカルパは素晴らしいと思います。
えび寿司の開店まで待てないので、ラーメン&餃子を!
雨ニモマケズ…御参加いただいた皆様、ありがとうございました。
良い週末でした!
2021-07-04 16:17