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遥かなる越後稜線 [越後]

巻機山といえば、積雪期は標高差1560mで総距離は13kmとなかなか体力を要する山だ。
 
山頂標高は2000mに僅かに届かないが、下界から自分の足で登る登山は充実させてくれる。
越後三山や谷川連峰に囲まれた遥かなる雪の稜線漫歩は素晴らしい。
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ここをスキーを使用せず、登山でガイドすることにした時、軽量速攻型の日帰り登山で時間を気にしながらのスタイルでは実に勿体ないと感じた。
 
この時期に巻機山を目指す登山者はおそらく99%が日帰りだろう。
山に浸かりたくて、敢えてテント泊とした。
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重荷を背負って、井戸の壁を登る。
午後の雪は昇温でグズグズ、ステップを切り直しながら登るので時間が掛かる。
 
「なんで、テント泊なんか選んだんだろうか」と自問自答しながら五合目を越えた。
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谷川連峰が見える絶景地点で幕を張る。
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綺麗に並んだブナ林の間から落ちる夕陽を眺めてワインを飲めば、やはり選択に間違いはなかったと思う。

翌日は背中も軽く、羽が生えたよう。
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谷川岳国境稜線をバックにグングン高度を上げる。
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前巻機山に到着すれば、ここからは天空の散歩道。
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巻機山の最高点は雪も切れて石積。
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八海山と越後駒ヶ岳。
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先週、山頂から滑った守門岳。
フィルムクラスト、スーパーザラメが最高の想い出だ。
 
平ヶ岳、武尊山、苗場山、燧ヶ岳、数えきれない山々に囲まれてランチを食べる。
 
下山は気温が上がり、踏み抜きに注意しながら。
重荷を背負っての井戸の壁下降は転倒したら止まらないので、ロープを使用して慎重に。
 
苦労があっても見返りは大きい山を堪能した二日間。
そして、越後の残雪期をガイドしたこの二週間はとても充実した時間だった。
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溢れる情報で楽に成果を求める風潮の昨今、自分達だけで考えた山を達成できるエリアとして魅力的だ。
来春は更に充実した企画を考えていきたい。