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春の怪峰へ [頸城]

私が勝手に「怪峰」と呼んでいる鉾ヶ岳。
93A5FDD4-6BAD-4DF0-A235-C898DF38CF4F.jpeg昨年4月初旬の鉾ヶ岳

鉾ヶ岳は、糸魚川の能生という日本海間近の豪雪地帯にある。
その雪の降り方は半端ではなく、隣接のシャルマン火打スキー場ゲレンデトップは今年ハイシーズン6mオーバーだ。
 
私は毎年数回、冬季、残雪期にガイドさせていただいている。
まず、誰とも会うことはない。
 
冬季はひたすら、急傾斜のラッセルを強いられるが、春は薮とザラメの急斜面で、ブロック崩壊、雪庇崩壊、クラックへの転落などに気をつけながら、ライン取りに工夫が必要な玄人向けの山だ。
 
ルートはいろいろあるのだが、今回は珍しく早川ルートを選んだ。
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笹倉温泉に前泊した。
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笹倉温泉は実に素晴らしい。
 
翌朝も温泉に入ってから出発。
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予想通り、急に融雪が進み下部には雪がなく、夏道が出ていた。
夏道といっても、まだ整備は入っていないので、初めて行ったらGPSに頼らないと道がわからないだろう。
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花の宝庫でもある。
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峠を越えると、いよいよ雪が出てくる。
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ザラメと薮のミックストラバースは高さもあり、滑落は許されないので、ロープ確保しながら確実に登る。
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頂上付近になると、日本海、栂池新道、白馬稜線、そしてなんと言っても海谷山塊の景色が素晴らしい。
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このお二人とも随分長くお付き合いいただいているが、10年越の鉾ヶ岳登頂だそうで、凄く喜んでいた。
 
ヒマラヤ、アンデス、アルプスなど様々な海外の高峰にもご一緒したが、高齢になっても、頑張って山を続けていただけることには何より嬉しい。
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素晴らしい景色を眺めながら、次は何処へ登ろうかと話しながら下降する。
 
山高きが故に貴からず、樹あるをもって貴しとなす。
 
海谷山塊は、そういう山の宝庫だ。