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海の日 剱岳 [剱立山]

今日は海の日。
せっかくの三連休は日本海に寒冷低気圧が居座り、難しい判断を強いられる天候となった。

しかし、日曜日は時間を選べば登れる予感がして、悪くても月曜日には登れるだろうと決行した。
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連休初日なのに、登山者は少なく、剱沢キャンプ場もテントが少なく、寂しい限りだ。
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雨に降られることなく、剣山荘へ。
小屋予約も半分くらいキャンセルになったらしい。
 
小屋に入ってシャワー浴びてたら、天気予報通りに土砂降りの雨が降り出した。
 
夜の間、ずっと雨は降り続いたが、翌朝4時過ぎに後立山方面から明るくなり、一旦雨は上がった。
 
5時に剣山荘を出発。
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一服剱からは富山も見えてきた。
 
もう一度、強い雨は降るだろうと覚悟してたので、前剱を巻いて先を急ぐ。
 
岩場は濡れてスリッピーなので慎重に歩いて、タテバイへ。
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濡れたタテバイは気持ち悪い。
ヨコバイ合流点下のヌルヌルの鎖場で、先行していた単独登山者が足を滑らせて落ちてきた。
今や、別山尾根の核心部はここだろう。
たった一歩なのだが、濡れていると嫌らしい。
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よく頑張った!
 
やはり、山頂で強い雨が降り出したが、10分くらいで小雨になり、しばらくして止んだ。
もうしばらくは雨は降らないと確信していたので、下りは慎重に時間を掛けて、休憩を多めに行動した。
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岩も段々と乾いてきて、コンディションは良くなったきた。
無事に剣山荘へ着いて握手。
私は山頂では握手しない。
剱岳は下山時にたくさんの罠が待っているから。
 
悪天候の隙間を突いた剱岳らしい登山ができた。
これが可能だったのは、お客様方のスピード、確実な技術、強いメンタルがあったからこそ。
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帰りに剱澤小屋に寄り、剱人Tシャツを購入。
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雷鳥荘で温泉に入って、かき氷を食べて、生ビールを楽しむことができた。
 
今回、剱岳ガイド中に「天気予報悪かったけど、本郷さんの前回のブログ見て、剱岳に登れました。」という他パーティの方がおられた。
山は来てみなければわからない、ということが伝えられて嬉しかった。
 
しかし、決して悪天候時の剱岳登山を推奨しているわけではない。
天気予報を参考にしながら、自分達の実力、経験を天秤に掛けて適切な判断をして欲しい。
私がガイドする場合、別山尾根なら悪天候でも2時間のチャンスがあれば、アタックすることにしている。
平蔵ノ頭周辺から本峰までの往復タイムだ。
ここを岩場が濡れた状態でも、確実に2時間で抜けるスピードを持ったお客様だけを御連れし、それができない方は登山中止すると決めている。(もちろん、晴天の場合はもっと時間を掛けて歩く)
濡れた剱岳別山尾根は、昔と違って多くの登山者が通過することで岩はツルツルに磨かれ、鎖も滑り危険なので慎重に判断したい。