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冬が終わる前に [八ヶ岳]

3月最初の週末はヒュッテ入笠に宿泊して、やまきふ共済会イベント。
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雪が残っているか心配していたが、降雪にも恵まれて、雪山登山を存分に楽しむことができた。

今回も講師として、呼んでいただき、とても感謝しております。
 
雪山の歩き方、アイゼン&ピッケルの使い方、スノーシュー体験などの内容で、雪のコンディションに応じた行動の大切さを伝えさせていただきました。
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ヒュッテ入笠では食が楽しみで、どれも美味しいのでメニュー選択に困る。
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スタッフの皆様に大変お世話になりました。
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そしてホッコリ癒されました。
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イベント前日は、息子の高校卒業と誕生日。
大切な青春期をほぼコロナ禍で過ごし、密を防ぐためにと行事も部活も制限された日々を過ごした。
世の理不尽を学ぶ良い機会にもなったのかもしれないが、我慢したその分を光輝く未来に変えて欲しい。
 
春からは一人暮らしとなり、人生を自ら切り拓く逞しさも必要となる。
厳しい山を幾つも乗り越えていくことになる。
今までは周りが決めてくれたが、これからは自分のことは自分で決めることになる。
決して、周りに流されてはいけない。
そして、自分最大の味方は自らの経験だ。

旅立ちにエールを送りたいと思う。

アイスキャンディフェスティバル2024 [八ヶ岳]

赤岳鉱泉アイスキャンディフェスティバルへ久しぶりにスタッフ参加してきた。
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アイスキャンディには設立当初から関わり、アイスキャンディカップやフェスティバル、鉱泉道場など思い出は尽きない。
 
自分は身体的にもう引退と決めて、近年はアイスキャンディのイベントには関わりを持たなかったのだが、今回は株式会社キャラバンから講師のお誘いを受け、スタッフ参加させてもらうご縁をいただいた。

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入笠山へスキーツーリング。
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スキーに適さない雪の質量であることは重々承知で、スキン歩行トレーニングとして行った。
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ここへ来たなら絶対欠かせないもの。
 
美味しいものを食べに、ヒュッテ入笠に寄る。
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3/2にやまきふイベントを開催させていただくので、その時はゆっくり宿泊するのが楽しみだ。

参加者絶賛募集中です!
 
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赤岳鉱泉アイスキャンディフェスティバル会場へ。
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たくさんの協賛企業が運営を盛り上げている。
 
自分は久しぶりの参加なので、懐かしい顔とたくさん再会できて嬉しかった。
 
ここに集まる山岳ガイドとアルパインクライマーは皆超一流揃いで、交流していただけるだけでも勉強になる。
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メーカー紹介では訳あり、キャラバンを代表して挨拶をさせていただいた。
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ブースでは、CAMPのXドリーム、ブレードランナー、そしてザンバランのシューズを紹介した。
 
自分的に超お勧めであるCAMPのグローブがいかにアイスクライミングに適しているかを良く説明しておいた。
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お母さんになったプロアイスクライマー名恵ちゃんとも涙の再会。
  
昔は一緒にアイスクライミング講習やったな。
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隣のマムートブースには憧れのMARIA様もいらした。
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夜はプロジェクトマッピングで盛り上がる。
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ホットワイン振る舞い。
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ヤマテン猪熊さんの講習。
 
今の登山者が陥りやすい盲点をしっかり解説してくれた。
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YUJI君のX-ALPS報告会にはとても感動した。
 
彼こそが理想的なスーパーガイドだと思う。
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部屋飲みには各社とガイド達で盛り上がったが写真は見せられない(笑)

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初めてのアイスクライミング講習会。
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キャラバンでは定員10名だが、40名を超える応募者があった。

申し訳なかったが、抽選とさせていただいた。
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忙しい一日だったが、ステーキや豚汁を食べながら頑張った。
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花谷牛は特に絶品だった!
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最後のジャンケン大会も終わり、太貴くんが挨拶の定番で「家に帰るまでが登山です」と言っていた。

この意味は後からしみじみ味わうこととなった。
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皆様下山して静かになった赤岳鉱泉にもう一泊。

2/5

赤岳ガイド。
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南岸低気圧の接近はわかっていたが、朝は晴れ間も見えて酷くなる前にサクッと登ってしまおうと地蔵尾根を上がる。
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しかし、だんだんと降雪が強くなり始め、視界も悪くなり始めたため地蔵ノ頭下で敗退。
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下山して、J&Nで美味しいものを食べた。
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満足して富山に帰ろうと思ったら、安曇野ICまで高速道路が予防的通行止めとのこと。
 
そんなに大した降雪ではないのに…。
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高速が通行止めになれば、一般道はパニック状態になるのは当たり前。
 
この時点で、時々見える高速道路には大して雪があるようには見えない。

情報が錯綜しているので、「行ってみないとわからない」という状況で、裏道を繋ぎながら5時間掛かってようやく158号に出て、このまま平湯へ抜けようかと思ったが、なんだか嫌な予感がして松本へ戻る。
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ホッピー飲んで長い一日が終わったが、なかなか寝付けず。
 
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通勤渋滞が始まる前に、松本を出る。
平湯への158号は全く問題なく、沢渡まで順調。
時間も早いので、平湯でスキーでもしてから帰ろうと考えていた。

沢渡を過ぎて、ジムニーが急にアクセルを踏んでもスピードが連動しなくなった。

広い駐車場に入れて、いろいろやってみたが原因が良くわからない。
バックしようとしたら、バックできない。
前進はゆっくりとしか動かない。
 
この先に連続する狭いトンネルで壊れていたら、自分の命も危なかった。
昨夜だったら、更に危なかった。
昨日の嫌な予感はこれだったのだ。
 
JAFに連絡したら、大雪による要請多発で本日中に行けるかどうかわからないとのこと。

近くの上高地温泉ホテルに行ったらクローズしていたが、近くの宿にいろいろ電話してくれた。
しかし、受け入れてくれる宿がない。

長期戦になりそうなので、沢渡の村営第二駐車場まで降りることにした。
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ノロノロとゆっくり降りた。
 
ここは自販機もあるし、足湯もある。
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なんとか全身が湯に浸かることもできるので、凍死する心配もなくなった。
 
しかし、腹が減って仕方ない。
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前日にJ&Nのナオコさんから、バレンタインチョコを貰ったのを思い出した。
  
「私をスキーに連れてって」でこんな展開があったような(笑)

暇なので、XとFacebookに状況を投稿したら、ここから一気に展開が進んだ!

松本在住のお客様が昼過ぎなら来れると連絡をくれた。

JAFからは相変わらず連絡ないが、やまきふホッピーさんが、保険会社のレスキューが使えると教えてくれた。
 
損保ジャパンに連絡したら、13時に来てくれることになった。

そして、安曇野ガイドの辻中さんが電話くれて、すぐに来てくれると…。
ありがたかった。
 
その他、山小屋の方や後輩ガイドからも電話をいただいた。

普段は一匹狼などと嘯いているが、様々な人の情に触れて有り難かった。

ジムニーに鍵を置いたままにして、レッカー車が富山へ運んでくれることになった。
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松本まで辻中さんに乗せてもらった。

「このお礼は…」と言ったら「山は助け合いだから」と。
 
「それに本郷さんからは魔除けバッチをいただいたから、そのお礼だから」と。
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困った時に駆けつけてくれる人を大切にしなければならないと思った。

一部運休もあり、松本駅みどりの窓口が混雑していたが、松本から富山までの切符が購入できて、ひと安心。

ラーメン屋を探す。
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冷え切った身体に染み入るラーメンの有り難さ。
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さらに長野駅で立ち食い蕎麦。

とにかく温かいものが美味しい。
 
長野から新幹線に乗って、ようやく寝れた。
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16時に富山駅に無事到着。
 
いつもお願いしているクルマ屋さん「オートガレージネオ」にジムニーが到着。
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しかし、バックできないので荷台からクルマが降ろせない。
 
暗くなるまで、いろいろやってくれたが…。
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結局、吊り上げられて富山に着陸した。
 
なんかジムニーがかわいそうになってしまった。

新車で来てから8年間、酷使されたクルマが気の毒で。
 
なんとか治してあげたいが、今は治さなければならないものだらけ。

なんとかなると信じて、なんとかしなければ!

年始の赤岳鉱泉 [八ヶ岳]

ようやく、年始で赤岳鉱泉へ。
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1/2-3で入る予定だったが、ガイドキャンセルしてしまい、その後もいろいろあってようやく来れた。
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初日は、アイスキャンディ講習。
 
お二人ともアイス初体験なので、変な癖がなく、身体がすぐに型を吸収してくれる。
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アイスはまず型を作ることに尽きる。
 
質が悪いトレーニングを経て、型の崩れた状態に陥ると、やればやるほど悪循環にはまる。
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すぐにアイスが楽しいと言ってくれて、これからが楽しみだ。
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大同心と小同心の風景は、まだまだ白さが足りない。
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ワインを飲みながら語り合う時間も大切。
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翌日は強風と視界不良の中、阿弥陀岳へ。
この日に存在するリスクを回避するルートを登り、風に当たらず楽に登れたと思う。
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強風ホワイトアウトの山頂は長居無用。
 
中岳沢も雪は少ないとはいえ、上部は吹き溜まり、ライン取りを考える必要がある。
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下山後の楽しみは、残念ながらまさかの定休日。
 
今年初めての赤岳鉱泉が無事終了したが、いろいろ思うところがあり、かなり緊張感を持ってガイドした。

真面目に懸命に努力してきた山岳ガイド達に降りかかる不幸な出来事の連続は、やるせなく、いたたまれない気持ちだ。

その不幸は、いつ自分やお客様に降りかかるかもわからない。
だから、違和感や不安を覚えたら、自分は躊躇なく現場でも予定を変更する。

その信頼関係が築けない方と山へ向かうことはできない。
お客様がいくら減ったとしても、自分はそれで良いし、自分の仕事は失敗したら全てが終わってしまうのだ。
 
それにしても…

職能とルールを守り、真摯に努力して試験に合格し、山岳ガイド資格を取得して、やっと軌道に乗り始めた方々に神様はなんという仕打ちを与えるのだろうか。
 
身内のことも含めて、今年は越えることが困難な試練が多過ぎはしないか。

年の瀬を迎えて [八ヶ岳]

富山からの剱立山はまだまだ冬の景色ではない。
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なかなか雪が降らない年の瀬だが、ご挨拶程度の降雪がある日も。
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平日の大雪予報で山には誰もいないので、終始ラッセルしたが、ドライパウダーなのでなんの苦労もない。
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ご高齢になられても、自分を高めたいと思って参加される方へは、できる限り大切なことを誠心誠意伝えたいものだ。
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良く冷えた日。
寒暖差が激しく体調管理が難しい。
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しばらく滑っていないので、翌朝は仕事前に冷えたパウダーをいただく。
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白駒荘で「チーム安全登山」の忘年会。
私は雪山講習を担当する。
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島枯山、茶臼山を経て、白駒荘へ。
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ヤマレコ、ヤマテン、やまきふ共済会からなる「チーム安全登山」は特色ある経営者の集まりで、いつも価値ある時間を共有させていただいている。
 
だいたい記憶なくなるまで飲んで、翌日なにも覚えていないのがとても残念だが。
それでも人生が楽しいから仕方ない。
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皆様、多数のご参加ありがとうございました。
また、来年も白駒荘で催行が決定しております。
  
年末最後のスキーガイド。
 
プライベートで日本海側のスキー場で滑ったら、質量ともに悪くなかった。
降雪ある日に妙高で少しは山に入れるかなぁと思ったが、全く量が足りていなかった。
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残念ながら、ゲレンデ回しになったが、地形も出ているし、草も生えてるし、まだまだ雪が少ない。
恥ずかしながら、ジャガイモに板を取られ、ビンディングが解放して硬い雪面に吹っ飛んだ。

ちょっとダメージがあったが、完全に自分の不注意だった。
こういう時は続きがあるので、これからを慎重に過ごしたい。

明日から年末最後のガイドに向かう。

雪乞い [八ヶ岳]

爺ヶ岳東尾根へテント泊のはずが、初日が本格的な雨なので車中泊して、早朝に取り付く。
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暗い中、出だしの急登に挑むが、雪がない落ち葉だらけの斜面は滑る。
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登れば登るほど藪漕ぎで雪も現れない。
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登頂には時間もなくなり、敗退することにした。
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下山して、ロープワーク講習をやって終了。
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冬季ルートに雪がないのは虚しい。
まさか、この時期に雨とは。
 
そして、今度は蓼科山の予定。
登山口の標高は雪になると踏んでいたのだが、哀しくも土砂降り。
 
しばらく、クルマで様子を見るも、雨は変わらず八子ヶ峰へ。
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何も見えず(涙)
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本峰では更に風雨激しく、眺望なし。
ぐるっと回って、すずらん峠から登山口へ。
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ここの蕎麦は美味かった!
 
そして、週末を迎えて赤岳鉱泉へシーズンイン。
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ところがまさかの雨、またしても!
ジョーゴ沢でも行こうかと思っていたが、行って来たガイド情報によると、氷は落ちてしまったそうで…。
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部屋で真面目にロープワーク講習を再び。
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夕食はステーキを食べて、四代目お勧め鉱泉クラフトビールをいただく。
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この夜はマムートナイトを初体験。
笹倉ガイドの講習は、コンパクトな時間の中で知るべき大切な内容がまとまっていて、イラストも素晴らしい。
受講者の印象に深く残るイベントで啓蒙活動として是非継続していただきたいと思った。

翌朝は予報ほどではなかったが、強い寒気と風の中、赤岳を目指す。
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文三郎か地蔵尾根かで迷ったのだが、視界がクリアな文三郎を選んだ。
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前日までの降雨で階段は丸出しで、氷と岩とドライアウトした新雪がミックスして歩き辛い。
 
雪が少なく乾燥したフリーズドライな状態で凍傷には注意が必要な環境。
 
中岳分岐から先は危ない強風で、登頂はできるだろうが、向い風が当たる下山で誰かが凍傷になる可能性が高いため、赤岳主稜取付下で敗退した。
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一名、頬に赤みが見えたので、この環境から早く脱するべきと樹林帯に逃げた。
 
凍傷受傷はガイドの責任が大きく、管理と注意が常に必要だ。
特に顔面と足先は自己意識が乏しくなりがちだ。
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下山したらJ&Nへ。
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うま〜い。
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全てが、うま〜い。
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翌日からも赤岳鉱泉へ上がる予定だったがガイド中止した。
富山へ向かってクルマを走らせたら、安房トンネルを越えて平湯から雪国に変わっていた。
 
この後の寒気に期待して、雪山、アイスクライミング、スキーが楽しめるコンディションが整って欲しいと切に願う。

雪消えの山 [八ヶ岳]

しばらく降雪なく、すっかり雪が消えた八島湿原。
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20年以上のお付き合いになるご夫妻と鷲ヶ峰へ。
病後からのリハビリハイクで選んだのがここ。

雪上ハイクの予定だったが雪がすっかりなくなった。
しかし、北アルプスの展望は素晴らしい。
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アルパインクライミングが好きで、昔はチンネ、東面スラブ、滝谷などへガイドさせていただいたが、お互い歳を重ねても、このようなお付き合いができることに深く感謝したい。
 
「ここから見える景色、ほとんど本郷さんと一緒だったね」とご夫妻でつぶやいていらしたことが印象的な一日だった。

まさかの阿弥陀岳 [八ヶ岳]

新しい年も半ばを過ぎて、冬も真っ盛り。
アイスクライミングも雪稜も楽しませていただこう!
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厳冬期の阿弥陀岳北稜へ。

しかし、人生はまさかの連続だ。
 
1月というのにまさかの雨。
   
たしか、何年か前の同じ週も八ヶ岳では雨が降った記憶がある。
 
そして、次のまさかは美濃戸林道通行止め!
  
下から歩くのは何年ぶりだろうか。
山が遠くなって嬉しい 笑
 
ジムニー四駆四輪チェーンでなら行けそうだが、お願いしてもチェーン付けない人達が一定数いるので、安全マージン取っての通行止と思う。
氷の上に水が流れてチェーンアイゼンで歩きましょう!
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傘を持った女性ガイドさん、いいなぁ。
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ずぶ濡れで赤岳山荘へ。
 
温かいお茶とおばちゃんの辛口トークで身体も暖まる!
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赤岳鉱泉も雨だが、安全確保の達人に指導を受けてアイスキャンディで。
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今シーズン初のアイスキャンディがまさかの雨。
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氷は雨が介在して緩いので、アックスは良く決まる。
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夜はスイートルームで暖まる。
 
一月の赤岳鉱泉でTシャツで過ごせる。
こんな暑い日はなかなかないのだ。
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翌日は予定通りの阿弥陀岳北稜へ。

まさかの無風快晴ポカポカ。
この日は先行ガイドさんと2パーティのみで貸し切り。
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岩場はベルグラで悪い。
ユルユル氷とグサグサ雪。
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雪面はバックして悪いので、ラインを変えて登る。
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360度の大展望。
 
強いお客様方のおかげで悪いコンディションの中でも快適な登山ができた。
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しばらく降雪がないので、中岳沢は安定していた。
 
ランチはどこで食べますか?と聞いたら全員一致。
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J&Nまで一気に下山して、ランチタイム。
 
超絶、美味かった!
 
しかし、美濃戸口ではレスキューチームがいて…南沢大滝で事故があったとのこと。
 
羊蹄山でも雪崩死亡事故。
その他…。

冬のアクティビティはとても楽しいけど、失敗したら返ってくる代償もデカい。
 
雪山はまさかの連続。
 
どんな「まさか」にも対応できるようにするためには自らの経験値を上げることしかない。
人の経験を見聞きして、解ったように感じてもそれはそれまで。
 
今回ご参加された方々は、厳冬期に雨が介在すると、山はどう変わるかという得難い経験を積まれたことと思う。

雪山らしく [八ヶ岳]

有難いことに、少しずつ…少しずつ高い山には雪が増えてきた。
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前日までの降雪で鎖を掘り出しながらの戸隠山。
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ここも季節が進めばキノコになるはず。
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足跡がない山頂はフワフワで気持ちいい。
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刃渡りはヤバい。
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そう言えば、刃渡りの終了点にカンプのピッケルNEVEが残置されてました。
若干、デポの可能性もあるのでそのまま打ち込んで置いた。
 
そして、再び八ヶ岳へ。
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アイスキャンディにも氷が付きだし、いよいよ来週末には部分開放となるだろうか。
 
それにしても、裏同心ルンゼには50名以上のアイスクライマーが一極集中し、ヘッデン下山は間違いないので、我々はジョーゴ沢へ。
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シーズンインの身体馴らしにF1から。
氷が崩壊しそうなくらい柔らかいが、アイスアックスを打ち込むとやはり楽しい。
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初めての雪山なお客様も楽しそう。
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F2も薄いが選べば登れる。
今シーズンもアイスクライミングが楽しめそうでまずは安心!
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新しいアイスキャンディステッカーができました。
ヘルメットトップにもシワにならずに貼れます。
アイスキャンディも今シーズンで20周年か…感慨深いものがある。
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さて、翌日は吹雪の中を地蔵尾根から。
身体を持ってかれそうな強風と寒気は雪山モード全開だが、初めての雪山体験には厳しい。
他の登山者は全員引き返してしまったが、風下でしばらく様子を見る。
風の雰囲気が変わったので、持ってるウェアを全部着込んでそのまま山頂へ。
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高倉健になった気分。
誰もいない山頂。
 
文三郎道を降りて、ほっと一息。
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赤岳鉱泉で温かい味噌ラーメンをいただく。

そして。
J &Nで〆る。
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超絶品ハンバーグ、大好き!
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名物ビーフシチュー。
 
頑張った後に、最高の食事が摂れる環境は素晴らしいこと。
 
ようやく冬らしさを感じられるようになり、これからが毎日楽しみだ。
   
アイスクライミング、やってみたい人大募集します。
道具がなくても、体力なくても大丈夫!
全部なんとかします。
やりたいと思う心が最重要装備です!
精一杯応援致しますので、まずはやってみよう!

赤岳表裏縦走 [八ヶ岳]

12月に入り最初の週末、当初は空木岳の予定だったが、雪山を楽しめるだけの積雪はなく、鹿島槍ヶ岳へ計画変更したが、日が近づくにつれて、暴風雪予報でテント泊は厳しいことになりそう。
 
悩ましい状況となり、中止を含め、様々な転進先を考えたが、困った時の八ヶ岳へ転進。
急遽前日に赤岳鉱泉へ予約し、八ヶ岳シーズンのスタートを切る。
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定点観測地点からも雪が少ない横岳西面。
 
下山して来る知り合いのアイスクライマーに裏同心ルンゼの様子を聞いたり、写真を見せてもらったりしたが、ガイドとしてアイスクライミングができるようになるのはまだまだ先のようだ。
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冬景色にはほど遠い。
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定番ステーキディナー。
 
赤岳鉱泉スタッフはみんな元気そう。再会を楽しむことができて良かった。
四代目ともゆっくりお話しできた。
 
冬季赤岳鉱泉は山岳ガイドの品評会のような場で、今回も誰かいるかなーと思っていたけど、ガイドは私ひとりだった。
いたらいたで鬱陶しいけど、誰もいないのも寂しいものだ。
 
さて、今回は西風が強そうなので、追い風に乗って文三郎道から赤岳を素早く登って、風下になる真教寺尾根を降る計画。
 
行者小屋までは無風。
阿弥陀岳分岐から積雪あり、数日前に降った雨の影響か、雪面はガチガチなのでアイゼンを装着。
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阿弥陀岳はまだ夏道が見えていた。
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階段に雪はない。
赤岳主稜への分岐までは微風。
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トラバースを終えて、中岳分岐からは強風だったが問題になるほどではない。
山頂風下に入れば安心。
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時間は掛かったが、なんとか暴風に変わる前に登れた。
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富士山が細く見えるのはなぜか?
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権現岳方面へ向かい、真教寺尾根へ。
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ここからは傾斜もあり、鎖も古く、岩もポロポロ落ちるので、注意が必要。
看板は的確だ。
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清里に向けて降りる雰囲気の良い登山道。
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八ヶ岳東面は静かだ。
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牛首山を過ぎれば、のんびり快適ハイキングコース。
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高級カツサンドが美味い。
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賽の河原。
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笹の中を気持ち良く進む。
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木道を歩くと美しの森は近い。
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お疲れ様でした。
 
赤岳西面と東面を繋ぐと、同じ山とは思えない違う面が見れて二度美味しい。
 
剱岳で例えるなら別山尾根から早月尾根下降のようなもの。
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最近は早月尾根も人が多いが、真教寺尾根はカモシカしかいない。
核心は、おばちゃん家に置いてきたクルマの回収。
清里と美濃戸は遠く、八ヶ岳連峰の大きさを教えてくれる。
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諏訪に降りて来る頃には、辺りは暗くなり、ようやく味噌ラーメンを食べて温まる。
 
ふーふー
ふー

この冬をどう過ごすか [八ヶ岳]

ここ数日は春の訪れを感じるような陽気だったが、この週末は一気に冬が戻って来るようで難しいガイド判断を迫られた。
 
予定では谷川岳北部稜線でのテント山行だったが、リスクが多すぎて、唯一行動できそうに思えたのは阿弥陀岳北稜だった。
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久しぶりの赤岳鉱泉へ。
 
土曜は南西風が強く吹いて定点地点から見る山は鉛色。
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北沢登山道の五番橋も積雪深はかなり増えていた。
この日は橋から転落した方もいたと聞いた。
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アイスキャンディで数本登る。
ここでは傾斜の緩い壁で、アイゼンの使い方や重心位置の確認、踵の位置関係を見直して欲しい。
それが翌日の行動に大きく影響する。
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翌日は予定通り、阿弥陀岳北稜へ。
このような気象条件で最も風の影響を受けにくいルート。
一瞬のチャンスで、山頂に到着することはできたが、北稜を降りるまでは全く気が抜けない。
 
幸いダメージが残るような低温や烈風に晒されることはなかったが、ギリギリの判断だったと思う。
 
このような数十年前に戻ったような冬山の状況をどう過ごすか。
近年、暖かく少ない積雪状況が続いて、登山者に雪山のイメージが誤解されてしまったように感じていた。
 
本来の雪山登山に必要な物は、余裕ある体力とスピード、アイゼン&ピッケルを正しく使える基本技術と歩行技術、適切な装備、折れない心、そして何より謙虚な姿勢であろう。
今シーズンはそのことを見直す良き機会となることだろう。
 
まだまだ雪山を楽しめるシーズンは続くが、烈風、強い寒気、深い積雪条件を経験できる恵まれた今シーズンをどう過ごすか、それぞれの登山人生に大きく影響することと思う。
登れた、登れないで一喜一憂するだけではなく、貴重な経験を積み重ねて行けるようなガイドを心掛けたいと思う。