師走のはじまり [戸隠]
11月30日、立山黒部アルペンルートがクローズになると、富山県内でのガイドは減り、県外での仕事が多くなる。
今冬は雪の付き始めが早く、スキー場のコンディションも上々だ。
整備されたゲレンデを気持ち良く滑れて最高の師走の始まり。
まずは白馬五竜からスタート。
白馬各スキー場が一気に開いたので、分散したのかリフト待ちはほとんどなく、たくさん滑り込むことができた。
この時期はとにかく数を滑らないと!
もう少し太い板を持ってくれば良かった。
五竜、47の空いているコースを休みなく滑り続けた。
そして、黒姫山へ雪山入門ガイド。
しかし、とても入門というレベルではなく、激しい降雪でトレースはすぐになくなる。
先行パーティ達が敗退してくる中、我々だけは膝から股のラッセルを頑張る。
樹林帯主体でリスクの低い黒姫山なので、吹雪をたっぷり楽しんで欲しかった。
とにかく、この時期にパウダーラッセルできる事は皆様には素晴らしい体験となるので、暗くなっても絶対登る事にした。
山頂に着いても、吹雪で何も見えず、下山時もトレースはリセットされて、ルートを失わないようにラッセルを続けて、予定通りのヘッデン下山。
そして、翌日はお客様は入れ替わって、戸隠山へ。
昨年の12月同時期にも戸隠山をガイドしたが、その時は膝ラッセルくらいで、軽く山頂往復できた。
しかし、今回は深くてなかなか進まない。
鎖場も埋まって、記憶を辿りながらラッセルするも、岩に雪が付き始めた時期は不安定でリスクは高い。
気温も上がり出し、チリ雪崩も始まったので、長屋トラバース地点からラッペル敗退することにした。
粘れば山頂までギリギリ行ける時間だったが、厳冬期になった戸隠ではあまり無理できない。
また、雪が締まった時期にリベンジしていただきたい!
戸隠蕎麦を食べて反省会。
翌日からは富士山ガイドの予定だったが、諸事情により中止。
野沢温泉スキー場で滑り込み。
スキーコンディションが良い時期を逃さずに滑り込まなければならない。
いつ暖冬傾向に変わるかわからないし…。
板がめちゃくちゃ走って気持ち良かった。
今冬も快調なシーズンイン。
久しぶりに富山へ帰ったら剱立山が美しかった。
このまま雪がたっぷり楽しめるシーズンであって欲しいが、どうだろうか。
次の寒波を期待しつつ、チャンスを逃さず、お客様に雪を楽しんでいただけるよう、今冬も頑張って行こう!
そろそろ、アイスクライミングもシーズンインだ。
忘年会などやってる暇もなく、師走は何かと忙しい(笑)
2023-12-07 10:46
戸隠西岳縦走 [戸隠]
平日朝に静粛な新緑の戸隠へ。
鏡池からP1尾根を登り、西岳、本院岳、八方睨から一般道の鎖場を降りて鏡池へと一周する。
戸隠山から左に繋がる鋸の歯のような荒々しい山稜。
戸隠山は昔から行者たちの修行の場として登られていたが、西岳はほぼ登る人はなく、道も定かでなかったらしい。
近年は登山者も増えて、踏み跡も安定し整備もされてはいるが、やはりワイルドさは一般道の鎖場とは比較にならない。
よく表妙義縦走と比較されるが、戸隠西岳縦走はワンランク難易度は高いと思う。
沢床へ降りて、三度の渡渉から牧草地へ。
天狗平と呼ばれる別天地を歩き、急登を上がると本日巡る山々が見えてくる。
堆積岩でできた戸隠は、ホールドが剥離することもあるし、細くて古い鎖やハシゴは信用ならず、ロープを積極的に使うガイドとなる。
P1に出てからは永遠に続くアップダウンに体力を奪われるので、適切なレストも必要だ。
花もたくさん咲いているが、見惚れすぎて緊張感を緩めないように。
熊糞が点在していて別な緊張感はある。
最高点の西岳に到着するが、まだまだ先は長い。
核心部の西岳キレットを通過すると、後は体力勝負。
暑さもあるので、ゆっくりのんびり歩く。
本院岳に到着すると、八方睨が間近に見えるが、最低コルまでかなり降りるのでまだまだ。
しかし、歩き続ければいつかは必ず着く。
涙の八方睨到着。
ここからはハイウェイのような鎖場をひたすら下降して、鏡池へ。
まさに鏡となっていた。
明るく元気なお二人と一緒に一周して、私も楽しかった!
〆は戸隠蕎麦。
この時期は晩秋よりも薮が濃く、道もまだ不安定なので時間は掛かるが、新緑と花が綺麗で良い季節だと思う。
梅雨入り前に充実した一日を過ごすことができた。
2023-06-07 10:05
変わり目 [戸隠]
前日の雨から一転の晴天だが、黄砂で空は霞む。
剱岳登山へのトレーニングということで、戸隠へ。
高所恐怖症とのことで、怖くない程度に高さに慣れていこうと。
雪なかったら山頂まで行く予定だったが、予想外に雪は残っていた。
初夏のような陽気だが、戸隠はまだまだ寒かった。
岩場、ガレ場、ザレ場、雪…整備されていない登山道に出てくるパートでの歩き方、重心移動をお伝えしながら登って行く。
いろいろなアドベンチャーも体験。
山頂は行かずに鎖場でトレーニング。
最初は怖がっていたが、だんだん楽しくなってきたそうだ。
楽しいと感じてくれたことで、この日は大成功。
「こわいから」
「できるかわからないから」
人はそうやって、変化するチャンスをスルーし、先送りし続けるものだ。
しかし、やってみたら楽しかったという経験を積み重ねたら、いろんなことができるようになるものだ。
下山が苦手と言っていたが、ロープを結んで降りたことで恐怖心が軽減し、「私、できるじゃん」と楽しくスムーズに下山できたようだ。
黄砂のおかげか、鏡池は霞んで見えた。
下山して、戸隠蕎麦を食べて良い日を終えた。
2023-04-14 08:12
戸隠の絶景と共に [戸隠]
富山でのガイドを終えて、斑尾へ移動して夕方のソロトレーニング。
今週は登山ばかりだったので、少し滑らないと。
そろそろシーズン終了のスキー場も増えてきたので、滑れる時間は大切にしたい。
樹林間から野尻湖。
そして翌朝は戸隠スキー場で集合。
山スキーを始めてくれたお客様を迎えて(涙)
新たなチャレンジは全力で応援します!
瑪瑙山のテッペンは気持ちいいね。
北斜面から落とそうと思ったら、朝はカリカリで厳しいので、緩むまでゲレンデ回して楽しむ。
暖かくなってポカポカハイク。
メローな高デッキへ。
謙虚な山頂標識と後立山の絶景が最高!
ここは気持ち良く滑れました。
下はストップ気味だったけど。
戸隠連峰が目の前にあり、たまらない絶景!
昨年一緒に縦走した方々が感慨深げに眺めてる。
私は苦労して登ったダイレクト尾根に目がいってしまう。
中社に移動して、誰もいない素晴らしいザラメを繰り返し滑る。
残念ながら、この日で中社ゲレンデは今季終了だそうなんです。
最後に美味しい蕎麦をいただきました。
来週からはラストパウダーを楽しみに北上するぞー!
2023-03-06 06:25
山はまだ暖かい [戸隠]
ここ数日は戸隠周辺に通ってました。
先週の降雪で山には、たっぷりとありました。
しかし、寒暖差が大きいせいか、新雪の下が薄い氷だったり、まだまだ積雪が安定してなくて難しいコンディションでした。
昨日は気温が上がり過ぎて、足裏高下駄状態でした。
春のような湿雪雪崩が各所で見られました。
しっかり冷えて、冬山として安定して登れるまではもう少しかな。
しばらく数日、暖かい日が続きそうで、雪が減らないことを祈ります。
でも、自然相手ですから、与えられたコンディションの中で工夫しながら楽しむことです。
2019-12-11 06:38