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ケアレスミス報告 [御嶽]

2月最終日は御嶽山麓の濁河温泉へ。
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初心者向け講習に最適なエリアでマンツーマン。

この写真の後、私が登ろうと氷に近づいた瞬間、橋から軽自動車サイズの雪塊と氷が落ちてきた。
お客様はビレイのため、フォールラインから外れていたが、私は足元の深雪で逃げきれず。
覚悟して、頭を守ろうとして身体を丸めたが、背中に強い衝撃を受けた。
周りが真っ白になり、以前雪崩に流された経験を思い出しながら、このまま死ぬのかと考えた。
 
だんだん、周りが見えるようになって、お客様を見たら無事。
横にいた単独クライマーも無事だった。
当たったのは、私だけで良かった。
幸い硬い氷は膝から下に当たったようで、痛みは首背中と膝下だけだった。
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赤い橋桁の雪がない部分にあった雪が落ちたようだ。
 
しばらく呼吸が苦しかったが、痛みが軽減するのを待って、すぐにトップロープで橋へ登り返して講習場所を変更した。
 
完全に私の注意不足だった。
この急激な昇温でそのリスクは考えるべきだった。
マイア、チャオでアイスクライミングインストラクターとして活動してきて、この橋下は何十回も講習場所として使用してきたが、初めてのことだった。
フレームがかなり太いので、昇温時には少しずつ雪が融解して水が落ちて来るくらいが常だったが、過去に見たこともない降雪量を考慮に入れるべきだった。
 
油断、慣れ、慢心…。
 
お客様と周りのクライマーにダメージがなかったことが救いだが、二度と繰り返すことがないように注意したい。
 
まだまだ、ハモズシエリアの橋下は危険な状態が継続していると思われるので、橋から大きく離れたラインを昇り降りする程度にして、橋下には入らない方が良いと思われます。
 
私の失敗が次のアクシデントを防ぐことに繋がればと思い報告します。

懐かしの御嶽山へ [御嶽]

チーム安全登山の皆様と御嶽山清掃に行ってきました。
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ニノ池ヒュッテは初めて泊まります。
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さっそく清掃開始。
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寒風の中での清掃。
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たくさんのゴミが集まりました。
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夜の部は各社の社長と有意義な意見交換会。
 
翌朝、私は二回目のワクチン接種のため、一足先に下山しました。
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せっかくなので山頂に寄ります。
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2014年9月27日に御嶽山は噴火。
多くの犠牲者を出すことになった。
 
この日はオーストラリアのアラプリーズへクライミングトリップに出ていた。
御嶽山噴火の映像をホテルのテレビで見た時は、どこかの国のいつかの映像だろうと眺めていた。
しかし、LIVEで御嶽山だと知り衝撃を受けた。
すぐに御嶽山周辺の方々に連絡を取り、無事を確認し詳細を知ることになった。
 
過去、御嶽山周辺では様々お世話になった。
チャオでは、ガイドが休みの平日にパトロールをさせていただいた時期があった。
スキー場のレスキュー講習を担当させていただいた時期もある。
そして、御嶽山のアイスクライミングや雪山登山をガイドメニューとして、頻繁に訪れていた。
 
しばらくして、スキー場内にアイスクライミングウォールを作ろうという計画ができて、構想から数年後の2014年冬にマイアでようやくスタートすることになった。
アイスクライミングを多くの方に知ってもらい、安全で楽しく遊ぶための講習を開催したい、アイスクライマーを増やしたいと希望に溢れていた。
しかし、この御嶽山噴火で全てが終わったと思った。

御嶽山が危険で暗いイメージを持たれ、スキーリゾートとして客数激減が予想される絶望の中、マイア社長が新たな試みとしてアイスクライミングウォールの設置を継続してくれた時は感動した。
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これが、最初に試登した時の写真。
老若男女問わず、沢山の方々がアイスクライミングを体験してくれた。
このウォールを維持管理してくれた方には感謝しかない。
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イベントもたくさん開催した。 
御嶽山を前に多くの笑顔が溢れた。
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しかし、採算が合わずマイアからチャオに場所を移したり、またマイアに戻ったりしながら数シーズンでこの企画は終了することに。
つくづく、自分の無力を痛感することになった。

それから、御嶽山とは疎遠になってしまったが、今回この想い出が詰まった場所にまた来ることができた。
御嶽ロープウェイを利用して、老若男女たくさんの方々が登山を楽しんでいた。
再び御嶽山に笑顔で人々が訪れる姿を見て感無量。
今度は冬に訪れよう。

御嶽アイスクライミング [御嶽]

御在所でアイスクライミングの予定だったが、氷なし情報で急遽久しぶりに御嶽へ。
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前にマイアやチャオでアイスクライミング講習をやっていた思い出の地。
参加の子供達がたくさんアイスクライミングにチャレンジしてくれて、とても嬉しかったことを思い出す。

すっかり縁遠くなってしまったが、思いたって行ってみた。
濁河以外にも登れる場所はあるので寄ってみたが、氷はあるものの崩壊寸前で、結局は濁河温泉へ向かった。
今ではクローズとなったチャオの前を通る。
このスキー場で、パトロールをやらせてもらった時期もある。
私が左膝前十字靭帯を切ったのも、ここだ。

濁河アイスエリアに着いたら人だらけで驚いた。
誰もいないと思ったのに。

上からTRを張れる手軽さで人気があるのだろうか。
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2日間、ここで登ることに。
どこへ行っても氷がプアなのだが、それなりに楽しめた。
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リードの練習したり、クライムダウンを練習したり、テーマを持ってトレーニングした。

久しぶりの御嶽は、やっぱり良いところだった。
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すんき蕎麦も懐かしい。

重厚な御嶽山と対座する乗鞍岳など景色は最高だ。
アイスクライミングに、スキーに、雪山登山に、御嶽へまたお客様をお連れしたいと思う。