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梅雨の月 [Guide]

6月11日に北陸地方も梅雨入り。
降ったり止んだりする雨を見ながら、馬場島荘で2泊。
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他に宿泊客もいないので、池田さんが打つ蕎麦をいろいろ食べれて嬉しい。
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貴重な晴れた日にクズバ山へ。
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事情あり、ロープ確保する必要があった。
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「遠い所から来て、なぜ、わざわざクズバ山なんかへ?」
 
富山の岳人たちはみんなそう問うのだが、トレーニングとしてこれほど適した山はないと思う。
剱岳を登ると思うと単純に鎖場をイメージして、そればかりを考えがちだが、核心はそこではない。
剱岳を登るなら、このような山をスムーズに転ぶ事なく登り降りしたい。
 
山頂からは剱岳が目前に眺められる。
今のクズバ山は、道もかなり踏まれて安定し、以前とは違う状態なのでコースタイムも見直して欲しい。
あり得ない勘違いをする登山者もいるから…。
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お客様が入れ替わり、翌日は猫又山へ行く予定だったが、本降りの雨で沢登りに変更。
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気温が下がり、沢日和ではなかったが、沢登り初体験のお客様は喜んでおられた。
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岳人の聖地に別れを告げ、馬場島を後にする。
 
そして次は、剱岳をガイドする予定の男性お二人と鳶岩へ。
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雨でヌルヌルの下降。
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岩に慣れない方には厳しい状態だが、頑張ってくれた。
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無事に鳶岩を登り、ぐるっと周回して剱岳への事前講習は終了。
 
剱岳を理解して、快適に登って欲しいので、事前講習を行っている。
別山尾根を単に往復するだけのスタンプラリー的な登り方をしたければ事前講習など必要ないし、ガイドとしてもなんとでもできる。
YouTube眺めて、わかった気にもなれる。
 
剱岳に憧れを感じて、心身共に準備して臨んでいただきたいのだ。
そんな準備は要らないという人と一緒に剱岳へ登りたくはないし、それはお客様としても、そんなお願いをするガイドとは登りたくはないだろう。
 
自分に合ったガイドを選ぶべきだろう。
 
テレビや雑誌に出ている評判良いガイドが自分と相性が合うとは限らない。
大切な山行をお願いする前に、ガイドを試験雇用すべきだと思う。
 
自分もお客様をガッカリさせてしまう事が多々ある。
 
合わない人と無理に合わせて登る山ほどつまらないものはない。
 
そして、私個人としての意見だが…。
資格範囲を超えてガイドしている者を選び、仮に事故が起きたらどのような被害が生じるかを予想した方が良いと思う。
生じると予想されるリスクを覚悟の上で、そのガイドを雇うなら、それは自分の決めた事なので他人が口を挟む余地はない。
資格範囲外を知らずにガイドを依頼してしまったというのは、危険な山へ向かう登山者としてあまりに無防備ではないのだろうか。
もちろん、一番悪質なのはガイド本人ではあるのだが…。
 
国家資格ではないとしても、医師免許を持たない人に医療行為を委ねるようなものだ。
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今回、鳶岩をご一緒させていただいたお客様が吉◯家の店長さんで、山行中に様々な裏話や苦労話を聞かせていただいた。
私も貧乏学生だったので、良くお世話になった。

お客様方と解散してから、無性に牛丼が食べたくなった。
ラーメンでも、蕎麦でもなく、下山後の牛丼も良いなと思った。