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剱岳展望の縦走路 [剱立山]

7月の終わりに剱岳展望の山へ。
 
本来なら剱岳バリエーションガイドの予定だったが、腰痛から左脚麻痺が酷くなったため、中止させていただいた。
いつか治って再びクライミングができるようにと思い描いていたが、なかなか思い通りにならない。
60歳を過ぎて、いつまでこの仕事ができるのかもわからない。
一日づつ、今日で終わりかもしれないと思って山を歩いている。
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ここは花咲く縦走路。
花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき。
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綺麗な花咲く稜線は心地よいが、肝心の剱岳はガスに包まれて見えない。
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奧大日岳へピストンする登山者が多く、ようやく夏山らしい雰囲気が感じられる。
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山頂からも剱岳は見えないので先を急ぐ。
雷が遠くからゴロゴロ始まり、時間の問題で雷雨となりそうだ。
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鎖場、岩場を越えて、ここから雨となる。
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なんとかうまくやりくりしていたが、7月になって初めて雨具を着た。
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中大日岳は走って通過。
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ほとんど濡れることなく、ギターとランプの小屋へ。
 
VIPルームに入ってから、土砂降りの雷雨が始まった。
途中で抜いてきた多くのパーティが心配だった。
花と景色が綺麗なので、ゆっくりお喋りしながら歩きたい気持ちはわかるけど、山は意地悪なのでそれを許さない時もあるのだ。
山が発するサインを見逃さないようにしたいものだ。
 
雷ほど恐ろしいものはない。
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夕食後はワインを飲みながら…
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杉田オーナーのギター演奏を聴く。
うまく言えないけど、生き方を説いた独特の演奏に深い感動をいただいた。
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そして翌朝は剱岳を眺めるために夜明け前の大日岳へ。
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山頂で日の出待ち。
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雷鳥さんも雛を見守っている。
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コバイケイソウと剱岳。
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日の出は突然一気に眩しい!
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大日小屋に別れを告げて大日平を目指す。
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ずっと涼しい山にいたいが、灼熱の下界を目指さねばならぬ。
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称名滝も水量少ないので迫力に欠ける。
下にいても濡れることなく、ただ暑いだけ。
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今回、暑さが予想されたので、立山駅売店で扇子を買おうとしたら1100円。
隣に座っていたドラえもん扇風機が800円。
 
なにかの縁と思い買ってみた。
 
試しに山で使ってみたら、超涼しい!
難点は手動で廻すので、面倒くさいけど…。
夏登山の友達になりそうだ。
友達いないので嬉しい。
  
いよいよ、もうすぐ8月夏本番!

剱岳の夏 [剱立山]

全国、厳しい暑さが続いているが、ここは朝寒いくらいだ。
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風も冷たくて、防寒着も必要だ。
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陽が昇り、後立山方面から明るくなる。
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岩が輝く時間帯は、ここが日本だとは俄かには信じられない。
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今回は男性2名のお客様をガイド。
 
梅雨明けして随分と経つのに、剱岳には登山者が少ない。
テントも少ない。
コロナ禍が落ち着いて、この夏は山に人が殺到する予定だったはず。
 
一昨年、昨年より登山者が少ないかもしれない。
 
理由はわかる気がする。
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剱岳は、難易度、達成感、展望…どれをとっても国内屈指を誇る。
一度、その素晴らしさを知ったら、また何度でも来たくなる山なのだが、その魅力が伝わっていないのだろうか。
 
これから8月を迎えて、沢山の登山者が剱岳を訪れることを期待したい。

真砂沢ロッジ訪問ツアー [剱立山]

真夏の定番イベント「真砂沢ロッジ訪問ツアー」
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これ以上ない天候にも恵まれて、本年も無事終了!
 
真砂沢ロッジをサポートする企業の皆様をガイドする重要ミッション。
毎年参加メンバーは変わるが、登山未経験者が大多数。
剱立山を良く知るガイド3名で、日本屈指の大雪渓である剱沢を登降する。
 
前泊は天狗平山荘。
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賢輔さんも元気そうでなにより!
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まずは一年振りの再会を祝して、天狗クラフトビールで乾杯!
 
近所を散策して、高度に身体を慣らす。
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豪華な夕食をいただき、明日からに備えて早めに就寝。
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寝る前には、プリン食べないと!
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ラジオ体操してから朝食。
スイカが嬉しい!
 
天狗バスで早朝の室堂へ。
賢輔さんの「みんな、無事に帰って来るんだよー」といつもの言葉をいただき気合いを入れる!
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逆光が眩し過ぎる。
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まだ観光客が動いていない無人の室堂を出発。
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初めてのみくりが池に皆様感動。
 
気温が上がる前に雷鳥沢を登る。
約2時間の急登に耐えると重厚感溢れる剱岳が現れる。
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三田平からの剱岳は実にバランスが良い。
そして今夏は残雪が少なくて、お花がとても綺麗だ。
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剱沢野営管理所前のベンチで天狗弁当を食べる。
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Mちゃんから氷が入った麦茶をいただき、生き返る!
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剱岳を目前にこれほど贅沢なランチはあろうか。
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そしていよいよ、剱沢雪渓へ下降開始。
皆様、緊張感満点で歩き出すが、すぐに注意点を守り安定して降り始めた。
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源次郎尾根平蔵谷側崩壊で見るも無惨な平蔵谷。
 
中谷ルートは2回登らせてもらったが、想い出に残る素晴らしいクライミングルートだった。
何物も永遠ではないと言うことだ。

今春も3回この谷を通過したが、谷を辿るルートの恐ろしさを痛感する。
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源次郎尾根ルンゼルート下には、再び動きそうな巨大落石がある。
 
長次郎谷出合が近くなると、嫌な凹みがあるのでルート選択は慎重に。
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秋のような長次郎谷。
 
南無ノ滝までは雪渓が繋がっている。
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真砂沢ロッジが見えてきた。
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坂本心平オーナーと再会。
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坂本さんの人柄が感じられる心温まる夕食。

お風呂に入って、皆様と飲みながらお話しできて嬉しかった。
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楽しい一夜を過ごして、涼しい時間を狙って早朝出発。
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雪渓が硬い時間は登りやすい。
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北方稜線に朝日が当たり美しい。
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順調に黒百合ノ滝へ。
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今回はあまりに順調なので、絶景の池にも立ち寄る。
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最後は、みくりが池温泉に入って全てが無事終了。
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今回の困難なガイドを手伝ってくれた雷鳥荘スタッフは素晴らしかった。
彼らがいなければ、全く違う結果になっていたことだろう。
 
参加者からは「一生の想い出になりそうです」という言葉をいただき、ガイドとしてとても嬉しく思う。

立山、剱岳、剱沢雪渓は、私には日常的な景色だが、初めてこの風景を目にした方々はいったいどんな感動を得るのだろうか。
常にそういう目線でガイドをせねばならぬ。
俺様的なガイドは誰から見ても不快なものだ。
 
そして、何名から参加者から「剱岳に登ってみたい」という声をいただいたことは、まさに我が意を得たり!
 
剱岳登頂職人としての道を命果てるまで続けられたら幸せだ。
私が本当に苦しかった時に救ってくれた方への恩返しが終わるまで…。

剱岳 漸く梅雨明け [剱立山]

いつも元気な仲良し3人組の願い叶って、漸く北陸地方が梅雨明け宣言。
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剱御前小舎に上がったら「剱人」の著者がいた。
  
お互い良く会うなーと、近況報告してから剣山荘へ向かう。
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雪渓は剣山荘スタッフが雪切してくれているので、剱岳へ向かうレベルの登山者ならアイゼンは要らないだろう。
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雷鳥が雛を連れて歩いている姿は癒される。
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シャワー浴びてからの生ビールは最高!
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初日から楽しく盛り上がってた!
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快晴が約束された日はゆっくりスタート。
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岩は乾きベストなコンディション。
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初めての剱岳をフォトポイント紹介しながら、快適に登る。
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影剱が見える日はラッキーとしか言いようがない。
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タテバイは定点観測地点。
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山頂下でまたも星野秀樹とすれ違う。
縁がある人とは何度も会うものだ。
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これぞベストな夏剱!
 
この日を目標にして頑張ってきたから、剱岳も微笑んでくれた。
私も感無量だ!
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下山も気を緩めず緊張感を持って行動できた。
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剣山荘に帰り、生ビール&カレーランチ。
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手作りカレーライスは具沢山で美味しい。
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広くて清潔な剣山荘はノンストレス。
この山荘に2泊して剱岳に臨むプランは初めてのお客様にはベストだろうと思う。
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帰路はこちらに寄り、剱岳を登った感慨に浸る。
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野営管理所に寄って、ラブリー大城先生と記念撮影。
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私も一緒に!
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全てのコンディションに恵まれた剱岳ガイドだった。
今回の剱岳登山が3人の新しいステップになることを祈る。
これから剱岳に於ける様々なルートを歩き、その素晴らしさと広大さ、終わりなき数々の課題を味わって欲しい。
 
今回はそのファーストステップだ。
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溢れる雑多な情報はある時にはミスリードとなる。
登山の基本は正しく歩くこと。
今はそれが軽視されすぎてはいないだろうか。
 
近年、剱岳別山尾根を歩く中で感じることは、石を落とさず歩くことができる登山者がいかに少ないか…怖さを感じるくらいだ。
一般道最難関と言われるルートでこれでは、他の山域では想像に難くない。
 
参加していただいているお客様には、疲れず、膝腰を痛めず、簡単には転倒しないスムーズな歩き方をお伝えして行きたい。

夏剱スタート [剱立山]

最悪の天気予報で中止すべきか…ギリギリまで悩んだが充分登れるチャンスありと剱岳へ向かった。
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春には3回登らせてもらったが、今夏は初めて。
いつだって緊張感を与えてくれる岳。
一般ルートだって、山岳ガイドの立場としては一切気は抜けない。
 
姿を見たくても剱岳は恥ずかしがり屋でもあるので、簡単には山頂を見せてくれない。
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コバイケイソウが夏を感じさせてくれる。
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山岳警備隊に挨拶してから剣山荘へ。
この間の雪は驚くほど少なく、ここ数日で無くなるだろう。  
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剣山荘の新しいスタッフは今夏も良い子ばかり。

シャワーを浴びて、生ビール飲んでまったりする。

翌朝は雨が降っていないが、時間勝負。
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10時くらいから天候は悪化するとみて、4時スタート。

南風が強かったが、少しずつ西風に変わって、前剱を越えてからガスは切れてきた。
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岩は乾き快適。
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無人のタテバイを越えると先は見えた。
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待望の剱岳山頂へ。
 
お客様方は某山荘の元山岳ガイドIKDさんから紹介のお客様で、数年前に悪天候で前剱敗退だったそうな。
そして、IKDガイドは山岳ガイドを引退してしまったので、私に「あとは頼む」と引き継がれた。
それからコロナ禍ブランクがあり、昨年ようやくリベンジに来ていただいたが、雨で山小屋敗退。
 
今年は海の日直後の平日で盤石のスケジュールを組んだのだが、天気予報は絶望的。

しかし、見事にひっくり返すことができた。
 
またも、剱岳に守られたと思う登頂だった。
 
皆様、感激で涙ぐんでいた…。
なんか嬉しい!
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下山時も何度も何度も剱岳を振り返る。
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剣山荘に帰ったら、皆様記念Tシャツを買われたので、小さく私のサインを入れてあげた。
 
予定通り、10時過ぎたら雨が降り出し、午後からは猛烈な風雨が始まった。
 
天井が抜けたような凄まじい雨だった。
 
しかし、朝には雨は上がり、快適な下山。
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快適な2泊をお世話になった剣山荘オーナーの友明氏と一緒に。
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帰路は、剱岳が姿を見せてくれて「また来いよ」と言ってくれているようだった。
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何度も振り返る3名様。

「本郷さん、夢を叶えてくれて、ありがとう!」と何回御礼を言われただろうか。

元々、同じ会社の仲間で今はそれぞれの余生を楽しんでいて、なんかいいなぁと思った。
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剱御前小屋へ向かうお花畑へ向かう道は綺麗に整備されていた。
 
剣山荘の私より黒いスタッフの力作である階段は昨日の大雨にも持ち堪えてくれた。
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たくさんの花にも癒されて、楽しい3日間。

結局、一度も雨具を着ることなく室堂へ帰ることができた。
 
来夏は、仙人池へお連れしたいと思う。

夏はまだか [北アルプス]

岳沢小屋からジャンダルム往復一泊二日のガイド。
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昨夏、雨の剱岳をガイドした方々。
今夏は次のステップ、ジャンダルムにチャレンジということで遠方からいらしていただいた。

なかなかスッキリしない感じの天気予報だったが、なんとか登れるだろうと。
 
上高地から岳沢小屋までは快適な道。
よく整備されている。
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知り合い医師とブランコに乗る。
 
翌朝は4時に出発。
コブ沢からの崩壊地点は下の方からバンドを見つけてクリア。
 
深い霧の中、道に迷った先行単独者がいて、「付いて行っていいですか?」というので、どうぞと。

しかし、いつの間にかいなくなってしまった。
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天狗沢は視界悪いと、気味が悪い。
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天狗ノコルに出たら西風が強く、低体温症の危惧。
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岩はびしょ濡れで、とてもじゃないが、引き返すしかない。
 
申し訳ないが、ここで敗退。
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岳沢小屋へ帰る。

皆様は翌日、奥穂へ行くということで私はここでお別れ。
 
また、ジャンダルムは秋にリベンジしましょうということで!
 
敗退はガイドとしては、とても無念なことだけど、敗退理由を理解していただき、また一緒にチャレンジを約束されたことは誠にガイド冥利に尽きるのだ。
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お土産に大好きな広島つけ麺をいただいた。
辛くて美味いんだよね、これが!

この日は前穂で2件の滑落死亡事故があったと聞いた。
近くにいた者としては胸が締め付けられる思いだ。
事故は当事者しかわからないことが必ずあるので、傍観者が責めたり、避難したりすることは良くない。
それだけはやめましょう!

頑張った結果だから仕方ない。
ご冥福をお祈りします。

雨との駆け引き [剱立山]

大雨警戒と連日ニュースで脅かされた週末。
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久しぶりに大日小屋へ宿泊し、連山縦走して称名滝へ降りる剱岳展望旅を楽しみに予定していた。
行動する時間を考慮しながら、なんとか行けるかなと思っていた。

しかし、出発前のミーティングで、室堂に上がることを諦めて馬場島荘へ。
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池田さんの蕎麦を食べながら様子見。
馬場島荘も宿泊客はゼロだそう。
 
有志で馬場島から伊折橋までランニングしてからの滝巡り。
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笠取滝は立派だ。
 
まま子滝は歩道崩落して通行止め。
私だけ代表して滝まで様子を見て来たが、かなり危ない状態なので、クライマー以外は絶対通行は止めるべき。
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夜はえび寿司へ。
急遽行ったので満席だったが、特別席をご用意していただいた。
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空いて来たらカウンターに移動して、ラストスパート♪
 
皆様、大満足!
 
翌日も雨が降ったり止んだりで隙間を縫って来拝山へ。
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低山だと気を抜いて歩いていると痛い目に遭うのが山の怖さ。
海外の高峰、剱岳バリエーション、冬剱を多数経験している方でも、枝に頭をぶつけて流血するのだ。
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山頂はサウナ状態!
 
遠くに見える大日岳方面は、称名滝は見えているが大日岳は黒い雲の中だが、行けば何とかなったかなぁと思う。
 
リスクマネジメントと良く言うが、リスクを乗り越える行為が登山であり、あらゆる経験を積み重ねる事で登山者はリスクをコントロールできるようになるわけだ。
 
今回の参加者は冬山も海外の高峰も多数経験している方々だったので、夏本番を迎える前の身体慣らしに風雨の大日縦走をやっておけば良かったかなぁと少し後悔した。
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翌日はお客様、入れ替わり。
沢デビューのおふたり。
一ノ谷の予定だが、不安定な気象状況で昼頃に雷雨が来そうな感じ。
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初めての沢登りが一ノ谷なんて最高だ。
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標高2000mを超える高度での綺麗なナメが延々と続く。
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悪場もなく、ただ気持ちいい。
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赤木沢を思い出す赤い色も眩しい。
 
しかし、案の定急速に気温がガクンと下がり、雷鳴が聞こえて来た。
激しい雨が降り続き、一気に水量も増えたが、落ち着いてやるべきことをやって先を急ぐ。
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この滝を越えてしまえば、安全圏に入る。
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土砂降りの雨に耐えて、アルペンルートの道路に出た!
 
出たら雨も止んだ。
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サンダーバードで買ったタラコおにぎりはビシャビシャだけど美味かった。
 
初めての沢登りで、さぞかし恐怖体験だったとは思うが、楽しかったと言ってもらえて良かった。

雨の日に登る山はリスクは増大するが、得られるリターンも大きい。
しかし、自身の能力とのバランスを見誤ってはならない。
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帰路の称名滝とハンノキ滝は行きて観た時とは別モノだった。

夏が来る前に [山旅]

気付いたらいつの間にか、7月になっていた。
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7月最初の山は八丈富士。
大雨の週末を避けて、遥か南へ逃げたはずが、風速20mを超える山頂だった。
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島を離れる日は快晴になり、ようやく景色を眺めて穏やかな気持になれた。
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八丈小島はぜひとも登ってみたいところだ。

青い海、美味しい寿司、美味しいラーメン、景色いい温泉…八丈島、気に入ったかも。
 
そして、立山へ急いで移動。
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久しぶりに剱岳を眺めた。
あと少しでいよいよ始まる。
今シーズンは何が待っているのだろう。
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みくりが池もすっかり夏仕様に変わっていた。
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雷鳥荘に連泊して、雄山南稜と龍王岳東尾根を登る。
 
一ノ越を黒部側へ降りると、まだまだ谷には雪が残る。
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5ヶ所の雪渓トラバースを丁寧にステップ切って通過する。
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雄山南稜に取り付いたら、まずは藪漕ぎを熟さねばならない。
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岩は脆いがロケーション抜群。
龍王岳、鬼岳、獅子岳が隣で、黒部湖を眼下に。
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御前沢雪渓(氷河)に乗れば鹿島槍ヶ岳が美しい。
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久しぶりの雄山へ。
 
雪と藪漕ぎで割と時間が掛かってしまった。
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お客様入れ替わりで再び雷鳥荘の夜。
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龍王岳東尾根へ。
 
天気予報は曇りだったが、すぐに雨が
降り出しそうで先を急ぐ!
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さすが、元アスリート。
素晴らしいスピードだった。
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北アルプスがほぼ見渡せる素晴らしい岩尾根に感動されてた。
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来月ご一緒する剱岳をバックに!
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予想通り、雨がパラパラ降ったり止んだりとなるが、午前中に室堂へ戻ることができたのでセーフ!
 
スピードがある方は際どいコンディションでも余裕持った行動ができる。
 
さぁ!

そろそろ本格的な夏がやって来る。
 
準備万端整えて、それぞれの夢を叶えよう♪