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花粉地獄 [Guide]

青森からの新幹線の車内で花粉症が酷くなってしまった。
新幹線は6〜8分で車内の空気を入れ替えているらしいが、その度に花粉を振り撒いているのではないか。
翌日、別な用で病院へ行ったので、ついでに花粉症の薬をもらった。
あまり、効いてないようで具合が悪い。
 
そして、信州は黒姫山へ。
 
今シーズンからスキーを始め、山スキーの道具を揃えて、カッコいいスキーウェアを買ったと同時に自宅で階段落ちして鎖骨を折りリタイア。
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しかし、早々に復活したど根性の持ち主。
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ヘルメットに今や貴重な魔除ステッカーを貼って参加!
 
2度と骨折しないと誓った!
 
この日のテーマは「絶対転けない」
 
リフトトップから黒姫山へハイクアップしようかと思っていたら、雪が少なく薮だらけ。
花粉飛散も酷くて、私は辛かった。
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時々、見える妙高山と三田原山が見守ってくれる中、無事に終了。
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下山後の黒姫蕎麦は美味かった。
 
そして翌日は、富山のキラズ山へ。
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冬季ルートは、雪が全くなく、急斜面はドロドロで、大きな浮石だらけで敗退した。
 
そして、キラズ山の対面にある冬季限定の山へ転進。
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しかし、やはりまったく雪はなく、背負っているワカンが虚しい。
 
久しぶりの壮絶な藪漕ぎ。
 
そして、風が強く吹いて花粉が飛びまくり、鼻水が止まらず…薮で顔を叩かれ、花粉で鼻水が止まらず顔が痛い。
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折れない心を持って薮ラッセルして、ようやく毛勝三山が見える位置まで上がった。 
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更に頑張って、剱岳の山頂が見える位置まで上がってギブアップ。
 
私の顔と脛は薮でキズだらけ(涙)
膝は血だらけ…ここで敗退させていただいた。
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今回のお客様は、もう20年のお付き合いになるK様だが、一緒に行くと私は痛い目に遭うことが多い。
 
事例1
残雪期剱岳早月尾根の獅子頭直下で大きな浮石が雪面を落ちて来た。
2人をロープで繋いでいて、石がお客様に向かっていたのでマズイと思い、私は石に向かって止めに入ったが、そのまま引きづられ肘と膝に怪我をした。
K様は「私は石を避けれたのに、なんで自分からぶつかるの?」と…。
出血したまま、剱岳山頂まで行って、下山してから病院に行ったら、肘を13針、膝を17針縫う怪我だった。
 
事例2
三月下旬の唐松岳。
前夜にかなり降雪があったが、女子大生3人組が先頭でラッセルしてくれていた。
丸山ケルンの先で先頭に追い付き、「お疲れ様。あとは私が山頂までラッセルするから、ゆっくり休んでね」とカッコよくラッセルを変わった。
「さすが、ガイドさんのラッセルは速いですねー」と褒められた。
後にいる後輩のガイド達は、一定距離を空けて、全く変わろうともしない。
大量降雪で形成された山頂直下の雪稜が私の足元後から黒部側に崩れた。
2人をロープで繋いでいたので、私は白馬側に飛び込んでピッケルを雪面に叩き込んでロープを止めた。
狭いリッジ状に着地したので、ピッケルのピック先端がシューズにあたり、貫通した。
その姿を見ていた前にいたお客様は「私を停めてくれて、ありがとうございます」と言ってくれたのだが、後にいたK様は成り行きをわかっておらず、「なんで、本郷さんはそっちに1人で落ちてるの?」と…。
 
唐松岳からの下山中、あまりの痛さに早々にアイゼンを脱いでツボ足で下山し、ゴンドラ降りて右足のシューズを脱いだらシューズ内は血だらけ。
レントゲンを撮ったら、小指の付け根が開放骨折していた。
 
他にも、事例は多々あるが、私の努力が報われない痛みであることが多い。
 
でも、いつも参加者全員分に配る饅頭を買って来て、皆が疲れた時に饅頭をくれる良い人。
昔、選挙戦のウグイス嬢をやっていたので、声がデカく喋り出したら止まらない。
私は良い人に恵まれて、幸せなガイド人生を歩んでいる。

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