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春分の日3連休の過ごし方 [北陸]

春分の日を絡めた3連休は鹿島槍ヶ岳ガイドの予定だったが、初日と三日目が厳しい天候になりそうだったので中止して、中日の好天を利用して金剛堂山へ。
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早朝、登山口へ着いたら凄いクルマの数で驚いた。
沢山の先行者のトレースで、ワカンを履くことなく登下降できた。

360度見渡せる素晴らしい眺めに感動した。

スキー、スノーシュー、ワカン、アイゼンと様々なカッコした登山者がいたが、どれも正解。
みんな平和で良い一日だったことだろう。

高い山に登ること、難しい山に登ることだけが立派なのではなく、身の丈に合った山を選んで自分で考えて楽しい登山を行うことが一番カッコいいと思う。

SNSで神様面した輩の粗探し投稿を見てるとウンザリ。
私もたくさん間違えてばかり。
いつも、反省と後悔ばかりしています。

3連休最後は雨。
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誰も来ないスキー場でお客様とマッタリとゲレンデスキー。
これも正解でした!


大野富士へ [北陸]

平日の良き日に福井へ。
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越前大野の城下町に宿を取り、身体を温める。
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夜は名産品を戴きながら、まったりと。

翌朝早くに登山口へ。
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前日からの降雪で周りは真白に。
冬は冬らしくあって欲しい。
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この山最大の魅力は白山と対峙しながら登れること。
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ラッセル6時間でようやく山頂へ。
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誰もいない我々だけの贅沢。
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最近、ハマっているホットケーキの行動食。

下山時には沢山の方々とすれ違ったが、トレースがない荒島岳は私達だけのもの。
平日の良き日に登れて幸せでした。

富山の低山へ [北陸]

青森から富山へ帰り、昨日は鍋冠山へ行ってきました。

昔からのお客様方と、我々のペースで登降しました。
短い時間でも晴れ間があると予想しましたが、ずっと小雨で、結局何も展望がなかったです。

でも、近くに剱岳があるという雰囲気を感じるだけで心温まるものがあります。
やはり、富山は良いところ。
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ここは、藪山で雪がないとちょっと面倒な低山です。
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人がいない、地味な山は癒されます。

SNSで北海道アイスクライミングとか、高所登山、海外クライミングの投稿を見ていると羨ましい反面、自分にはもうできない寂しさも感じたりしましたが、最近は何とも感じなくなりました。

50歳代後半過ぎてから、それまで無理をしてきたツケが一気に来て、身体に様々不都合が出てしまいました。
70歳過ぎてもガイドを続けていらっしゃる大先輩方は、ホント怪物だと思います。
私は自分が出来ることを間違えないようにしないと。
若くて強いガイド達も沢山出て来ているので、私は自分にふさわしい仕事を選んで、それでも一緒に行きたいと思ってくれる方と山を続けて行きたい。

八幡平のホテルでこんな本が売っていたので購入しました。
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染み入りました。
残りの人生こうありたい。

雨に唄えば [北陸]

テント泊で初雪山に向かうも、雪なく雨。
心が折れて、時間も遅いので南保富士と金剛堂山に変更。
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山頂で食べた鱒寿司は美味かった。

夜は久しぶりにこちらへ。
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しばらく、酒を辞めていたので、すっかり飲めなくなった。
このまま、酒を辞めてしまおうかなぁ。

今日は金剛堂山へ。
私は登山口から雪になると予想していたが、雨に近い霙で泣きそうになりました。
風もあって、凄く寒い。
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登山口でウロウロ悩んでるうちにズブ濡れになり、これでは低体温症確実。

月曜夜に低体温症にならない為の机上講習やったばかりなのに。

相談の結果、合掌造りツアーに変更。
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まあ、しょうがないでしょう。
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五平餅も美味いし。
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それにしても、五箇山にも白川郷にも一切雪はなく悲しくなるばかり。
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雨ばっかで、もうヤケクソ!

白い世界でラッセルしたい。
腰痛いけど…。

白き峰へ [北陸]

この週末の土曜朝に立山駅で、アルペンルートを待つが、悪天候で終日運休が決まった。
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ラーメンを食べながら転進先を相談するが、加賀白山に決定。

土曜は雨と雪だったが、日曜日は朝から快晴。
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白き峰がドーンと。

しかし、室堂から上は地吹雪で身体を持ってかれそうな風。
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なんとか山頂に到着。

あまりに風が強くて、下りはロープ確保して慎重に降りました。

今回の核心は何と言っても、別当出合の橋。
踏板が外されているので怖い。
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行きは雨で濡れていたので、怖くなって橋の途中でUターンして帰ろうと言ったら、お客様が「ダメ!です」と言うので、一度戻ってハーネス、ロープを付けてもらって、なんとか渡った。
ホントに高所恐怖症なので、涙が出てきた。
間違いなく、今年一番怖かった体験です。

長さが117mもあって、下を見たら足が震えます。
帰りは乾いていたので、多少余裕がありましたが、しっかりロープを結んで渡りました。
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私は剱岳でも一番怖いのは、別山尾根のヨコバイ後のハシゴです。
細い岩稜とか岩峰とか、まったく怖くないのですが、人工物に信用が置けなくて、取れたらどうしようと考えると夜も寝れなくなります。

熊さんに出会った [北陸]

この週末は金曜日から赤木沢へ行く予定だった。
しかし、台風10号が過ぎた後も台風一過とはなりそうになく、しつこく霧や雨が残りそうで中止とした。
金曜日は山に入らず、えび寿司でどこへ転進するかのミーティング。
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美味しいものを手品師のように作ってくれる、えび兄さんにはいつも感謝!

いつもは剱岳に登ってからの慰労会で利用させていただき、お客様方は全員幸せになってから帰路につかれます。
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土曜日は剱岳西面大展望を楽しもうと、クズバ山へ。
主に残雪期に登られ、西大谷尾根上にある剱岳に最も近い山です。

午後から展望が良くなると考えて、出発を遅らせたが、ずっと霧が深く剱岳は見えなかった。
えび寿司Tシャツに描かれた剱岳を楽しみました。
下山中は雨も降って、山には湿気がいっぱい。

そして、登山口まであと少しの所で「グルルッ!」と重低音の地響きがした。
藪の中に熊がいて、おそらく5mくらいの距離か。
声と音を出したが、離れる様子がなかったので、ストックのキャップを外して襲われた時の準備をした。
とにかく、お客様方を逃がさないとならない。

今まで、何度か熊とバッタリは経験してきたが、ストックとかピッケルとか尖ったものを向けて、声を発すると立ち去ってくれた。
私は、学生時代から社会人時代に極真空手や総合格闘技を真剣にやってきたので簡単にはやられない気持ちがあるが、一般的には立ち向かうのは辞めた方が良いでしょう。

今回は、姿が確認できず睨み合いがしばらく続いたが「グルルッ!」という声が少し上に移動したような気がしたので、その間にゆっくりと下山を開始した。
こちらが動き出すと、どういう反応をするか不安だったが何事もなく済んだ。

この夜は馬場島荘に宿泊。
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星野君、頑張っているので、みなさん御利用ください。

翌日は赤谷山へ。
朝4時に出発して、ブナクラ谷の右岸高巻きで、またしても熊の気配が。

さっさと通過して、ブナクラ谷を詰める。
まだまだ、藪が多くて暑くて大変だが大展望に癒される。
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雄大な毛勝三山をバックにひたすら藪漕ぎ。
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やっと剱岳に逢えました。
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ここは何度来ても癒される場所です。
剱ダンチョネ節が出てしまう。

下山時、朝熊の気配を感じた所で「クルルッ!」と軽い音がしたので見たら、熊が横を向いていた。
こちらに興味がないようだったので、そのまま通過した。

我々が熊の領域を侵しているので、通過させていただけるよう、こちらの存在を知らせる努力は必要だと思います。
熊鈴は、人を恐れている熊には効果的だが、人を恐れていない熊にはどうなのだろうか。
我々は熊がいる山だと認識して、他に登山者はほぼいないだろうという想定で、両日とも熊鈴は付けていました。

熊と人がお互い不幸にならないように、バッタリトラブルを避ける工夫をしないと。

下山したら、マダニが足に3匹くっ付いていましたが、可愛いもんです。

新緑と残雪たっぷりの白山へ [北陸]

ホントは剱方面へ行く予定だったが、昨日の雨で本日、日帰りでの白山に変更。
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2人のお客様と別当出合から砂防新道をのんびりと往復して7時間。
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新緑と残雪を満喫できた白山。
実は私、初めて登った。
富山から近いのに、なぜか石川県はあまり行かない。
いつも、剱立山から遠くに見える白い山が気になっていた。
初めての白山はとても良い場所だった。
来シーズンは是非スキーを使ったツアーをやりたい。
厳冬期は樹氷も観れるらしいし、気持ち良さげな斜面がたくさんある。
最近の私は、剱立山ばかりで他の山域に出掛けることが少なくなった。
ひとつの山域に根付き仕事をすることは大事だが、だんだんと自分がマンネリ化して行くことも感じている。
生活に追われ、膝の心配して、大好きだったクライミングも辞めてしまった。
海外登山も失敗が続いて嫌気が差してしまった。
新しいことと出会い、刺激を受けなければ自分が死んでしまうとつくづく感じる。
また、クライミングを再開してみようかなと思う。
また、基礎からやり直します!

遠い頂 [北陸]

GWが終わり、誰もいないであろう富山百山最難関の一角を目指して藪と格闘してきた。
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桂湖を出発して藪と倒木、ズボズボの残雪と6時間半格闘し…。
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何度も心が折れそうになり、夕刻やっとたどり着いた。
私の足もすっかり長くなった。
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しかし、目指す山は更に4時間くらい掛かる笈ヶ岳。
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ビバーク装備もバッチリ背負って来ているので、先へ進みたいが稜線は藪。
大笠山避難小屋へ。
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石川県の海岸に沈む夕陽が美しい。
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今朝は剱立山方面から上る朝日を浴びる。
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笈ヶ岳と白山が美しい。

気合い入ったお客様方と苦労しながら大笠山まで達することが出来て良かった。
深山幽谷を味わいながら、誰もいない山で頑張ったことはこの春一番の良い思い出になるだろう。
でも、やはり笈ヶ岳に届かなかったことは悔しい。

以前来た時は四月下旬でここまで藪漕ぎが酷くなかったので、半分くらいの時間で大笠山に届いた。
今年の山は稜線に雪が少なく谷に多い気がする。
特に、この標高は融雪激しく、一週間遅かったか。

こういう藪漕ぎと残雪を利用した山は北陸にはいろいろあって、私は大好きだ。
近いうちに藪ガイドに進みたいと思う!

展望の山へ [北陸]

今日は天気予報がとても悪かったので、散々悩んだ挙句に七姫山へ
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鍬崎山の対岸にあり、大日連山や剱岳、毛勝方面などの展望が素晴らしい山。

稜線に出てからは臼越山方面にはトレースがあったが、七姫山方面はトレースなく気持ち良い稜線歩きを楽しめた。
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雪の状態はグズグズで、山頂直下はナイフリッジでピッケル&アイゼンに替え、下りはロープを使った。
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最後は急な雪壁を越えて、雪庇に注意して山頂へ。
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鍬崎山が目の前で、剱岳もうっすら見えた。

往復7時間超掛かったが、曇天無風で快適な登山を楽しむことができた。

人がいない、トレースがないというだけで雪山の魅力は倍増する。
お客様にも喜んでいただいて、良い週末でした。

えび寿司さん ありがとうございます!

新雪と戯れる [北陸]

四月に入り、新元号は「令和」に決まった。
そして、北陸は良い雪が降り続き。

そんな平日の早朝、吹雪が予想される日にふたりでラッセルしに入山。
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四月とは思えない新雪の量。
風と気温、日射や方位など様々な影響でおこる雪のクォリティ変化を感じながら、ひたすら黙々と登る。

ワイワイ登る山も良いが、誰もいない静かな山も良い。
自然の中に抱かれて、新雪にもがいていると人間の力の小ささを感じる。
とても贅沢な時間を過ごすことができた。

最近はラッセルを嫌う風潮を感じるが、結果より過程を大切に楽しみたいと思う。
新雪たっぷりの山を自身でルートを選んでラッセルする楽しさは登山の醍醐味だ。

場所によっては、ワッフ音がして、キレやすい状況もあり、その時の適正ルートの選択が困難だった。

この春の降り方は、注意が必要だ。
いよいよ来週からは立山に入ることになるが、慎重に行動したい。
雪の判断は自分の目と感覚で間違わないようにやらないと。

雪がある山は様々な課題を与えてくれる。