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仕事始めにあたり [北アルプス]

2024年の仕事始めは西穂高岳。
 
地震はまだまだ続き、寝ていても身体が揺れている感覚が残り、なかなか疲れが取れない。
壊れたものの修繕も気になるが、いつまでも仕事を休む余裕もない。
 
そして、自分に必要なのは山の中で深呼吸して、生気を取り戻すこと。
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西穂山荘に着いたら、N県警とG県警の山岳警備隊がパトロールに来ていた。
こちらはN県警の方に撮っていただいた。
 
G県警の方が「着いた早々なんなんですが、明日はここから上には登れないですよ」と。
気持ちはわからなくはないが、その判断は登山者自身が決めることであり、それが登山という行為の本質だと思うのだ。
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夕食後にはN県警による安全講習が行われたので参加した。
 
この夜は新年初めて爆睡できた。
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翌朝は小屋の朝食中に西穂高岳へ向けて先頭で出発。
丸山までは脛程度のラッセルだが、白い雷鳥がたくさん出て来て、過酷な自然環境で生きる姿に元気をもらえた。
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西穂主稜線が見える所で、ロープを付けて、ピッケルに変えて強風帯に入る。
寒気と西風の強烈さは、厳冬期北アルプスそのものだが、山頂を往復できないコンディションではない。
 
しかし、独標直下でお客様の頬が白く変わり始めたので、即座に下山を開始した。
顔面凍傷は自意識なく進行するので、周りが早く気付かなくてはいけない。
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安全圏に降りて、頬の血行も戻ったようだ。
本当に良かった。
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仕事始めは登頂ならなかったが、厳冬期北アルプス稜線の寒気と向き合って、ウェアやバラクラバ、グローブ選択の重要性を確認できたことと思う。
 
富山へ帰り、翌日は白木峰の予定だったが、前夜からまとまった降雪があり、アプローチにも難があるので、来拝山へ変更した。
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登山口からワカンを履いて出発。
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ワカンを履いて膝上で、急登では胸までのラッセル。
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夏はファミリーハイキングの山だが、ラッセルをたっぷり堪能することができた。
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下山して、芦峅寺雄山神社で参拝。
 
波乱の幕開けだった本年が早く平穏無事になりますように!
 
山岳遭難も続き、悪いことばかりが連鎖している状況なので、明るいニュースをたくさん聞ける世の中になって欲しい。
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お客様にえび寿司へ連れて来てもらった。
えび兄も頑張っていた。
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それぞれ、自分のやるべき仕事を一生懸命頑張って、お客様の足が北陸に向くようにできたらと思う。

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