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充実した登山 [北アルプス]

週末は鹿島槍ヶ岳赤岩尾根へ。
大谷原から西俣出合に来ると、登山口から上はまだ夏道が出ていて、雪の少なさにがっかりした。
赤岩尾根は、毎年冬季にガイドしていて、無雪期には来たことがない。
北脵本谷を渡る時にトンネルを潜ったのは初めてだ。
しかし、登るにつれ雪はそこそこあり嬉しくなってきた。
前日の金曜に降った雪は不安定で、20kgを優に超えたザックはなかなか疲れさせてくれる。
高千穂平でテントを張り、素晴らしい景色を楽しんだ。
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翌朝はワカンをテント場にデポして、アイゼンで出発したが、私が先行してラッセルに出たら腰までの深さでワカンを取りに戻った。
雪は引き続き不安定で、各所でデブリも出ていて、リッジはグズグズで緊張感があった。
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主稜線直下の核心部分は、もう少し雪が欲しいところ。
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結局、時間切れで頂上には届かなかったが、全員いろいろ出し切れた満足できる山行だった。

12月に入ってから、高妻山、戸隠、鉾ヶ岳、鹿島槍ヶ岳と入ったが、他の登山者とは誰も会わず。
こういう雪山登山は人気がないのだろうか。
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トレースが全くない雪山を重荷背負って、ラッセルして登れることは最高に幸せなことで有り難いと思うのだが、週末の鹿島槍ヶ岳で誰にも会わないとは思わなかった。
営業小屋のあるトレースが付いた山に人気が集中しているのだろうか。

頂上には届かなかったけれど、今回参加してくれたお客様から「とても楽しく充実した山行でした」と言われ、ガイド冥利に尽きる山でした。