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ガイド資格更新研修 [Guide]

四日間、栂池でガイド資格更新研修を受講してきました。
コロナ騒動の中で催行されるのか疑心暗鬼だったが、宿泊施設も個室対応してくれて、無事に終えることができた。

今回は雪崩講習会。
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担当講師が素晴らしかった。
豊富な経験と深い知識から発する言葉は、全て記憶に残りやすい印象的なものだった。
誰かの受け売りや、本やネットで読んだような知識をカッコ付けて発するガイドが多い中で、久しぶりに本物を見たように思う。
本物が発する言葉は、重く記憶に刻まれる。

今回受講したガイド達も、ほとんど知り合いばかりだったので、リラックスした中にも良い時間を過ごすことができた。

コロナ騒動で、ガイドキャンセルが頻発する中で、四日間も時間を拘束されて、少なからずの費用を払って、正直こんなことしてる場合ではないのに、一定環境に不特定多数を集めて感染リスクを高めることに、日本山岳ガイド協会は何を考えているのかと受講前は腹立たしかった。

しかし、リスクを払っても、とても価値がある時間だった。
雰囲気に流されて盲目的に自粛方面に進むより、本当に自分のためになる物を選別することが得策な今なのだろう。

少なくとも山には行かないと。

雪乞い [Guide]

信濃大町にある展望の山に行って来ました。
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長いお付き合いになる御夫妻と素晴らしい景色を楽しみました。
しかし、師走の半ばとは思えないとても少ない雪量と暖かさに違和感を感じます。
このまま温暖化が進んでいく危機感をひとりひとりが持ってできうる行動を起こさないとなりませんね。

この週末は能生の怪峰へ。
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ここは私の大好きな山で毎年、冬や残雪期に訪れます。
日本海が見えて、ベニズワイ蟹の匂いがする山で、国内有数の豪雪地帯でもあります。

午後から悪天候に変わりそうだったので、短いルートを選びましたが、深い落葉の上に積もった不安定な雪に苦労しました。
5時間登っても。ルート半分にも届かず。
朝からずっと無風快晴だったが、日本海側から黒い雲が急速に近づいてきて、13時に敗退を開始しました。

雪が乗った泥道の下降も苦労した。
クルマに戻ったら、本降りの雨になりました。

夜は親不知観光ホテルで蟹忘年会。
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しかし、蟹を食べることに夢中で盛り上がらず。
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みんなで黙々と食べました。

朝ゆっくり起きて、白馬47へ。
みんなで滑り込みして、良いシーズンを迎えるべく。
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年末年始にドカンと降るのかな。

雪山登山も、アイスクライミングも、スキーも、ガイドで行くにはもう少しコンディション待ちしたいと思います。
やりたい焦りは事故のもと。

バウアーファインド [Guide]

ここ十数年、腰や膝に故障を抱えながら、山岳ガイドを続けて来ました。
腰はヘルニアの手術を受けたが改善せず、膝は前十字靭帯を断裂したまま活動してきた。
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様々なサポーターを試してみたが、締め付けが強過ぎたり、弱過ぎたり、蒸れたり、皮膚が被れたりと山で激しい活動をしながら装着するのに満足できるものがなかった。
たまたま、バウアーファインドを店で見つけて購入してみた。
価格は高額だったが、装着感が抜群に快適で、筋肉や靭帯の動きを制限することなくクライミングやスキーができた。
このブランドに対する信頼感は大きくなり、店で様々な製品を購入し愛用してきた。
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そしてこの度、バウアーファインドとプロモート契約を結ぶことになりました。
登山において、腰痛や膝痛に悩む方は多数存在していますが、是非一度試していただきたい製品です。

神戸にて [Guide]

今年の日本山岳ガイド協会全国代表者会議は、神戸でした。
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私はこの話を聞くためだけに行ってきました。

山本一夫先生と近藤邦彦先生の話は、生涯二度と聞けないかも知れない貴重な機会でした。

今夏、剱澤小屋でおふたりとご一緒させていただいた際、この企画を教えていただき、必ず聞きに来るようにと言われました。

登山実績も偉大だが、74歳になっても未だ剱岳のバリエーションでガイドをやっておられるおふたりの話は、期待以上に得るものが大きかったです。

自分のガイディングを反省し、より安全に楽しくお客様と登るためのヒントをいただきました。
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山での失敗への対応は特に勉強になった。

そして、山ではついガイドが主役と勘違いしてしまいがちだが、お客様を楽しませるためにガイドが存在するのであり、お客様が主役であることを忘れてはならないと思いました。

山のマナーって [Guide]

連日の猛暑で疲れも溜まってくる頃です。
水分を取り体調を整えて、山に登りましょう。

台風10号の影響を考慮して今日からの赤木沢は厳しい状況で、これからを思案中です。
夏の時期は登山者が増えて、いろいろ感じることも多いです。
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まずは、挨拶。
「こんにちわ」と挨拶することは基本的に良いことだと思います。
しかし、何十人ものツアーにやられたら、さすがにシンドイです。
下山者が多い午後も同様です。
そういう時には、黙礼だけするようにしています。
この夏の午後、雷鳥坂を登っている時に、降って来る男性に黙礼したら「なんか言えよ!」と言われました。
挨拶の強要は、どうなんでしょう。
ちなみに、私は子供からの挨拶は必ず全部返事をするようにしています。
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次にスレ違い。
基本は登り優先なのでしょう。
しかし、登りで充分なスレ違い幅のある道で、下山者に遠くから待たれると精神的に辛いものがあります。
スレ違いできる場所で、スマートに譲り合いたいものです。
お客様の体調が優れずに登りで時間が掛かる時に下山者へ「先に降りてください」と言っても「登り優先だから」と動かない頑固者もいます。

また、スレ違い時は山側で待つように教育を受けているので、動いている登山者は崖側を歩かねばならない。
技術、体力、経験がある登山者は、時に危険な場所では崖側で待ってあげる余裕を持ちたいものです。

多くの方が、一番踏まれている場所から絶対動かないので、登っている方がガレ場やザレ場などの登りづらい道を登らねばならない。
静止している人が安全な場所にいて、動いている人が危険な場所を歩くという変な構図になる。
登山者のために、一歩ズレて道を開ける指導をして欲しいものです。

そして、熊鈴。
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これは実にうるさい。
雷鳥も逃げてしまうし、私も逃げたくなる。
昼間の登山者だらけの雷鳥坂で熊と出会えますか。
必要を感じない時はしまいましょう。

大声で話しながら、歩く人々。
山は本来静かな場所です。
それを楽しみに来ている人がいます。
仲間達と気が大きくなって騒ぎながらの登山は危険以外のなにものでもありません。
山と関係ない世間話をしながら歩く人々は、迷惑なので、人がいない山でやってください。

最後に写真撮りながら。
タテバイやヨコバイなどの名所での撮影しながら登山は、渋滞の原因になります。
私も登山中に写真を撮りながら行動しますが、止まった状態で時間に余裕がある時に撮ります。
後ろで人が待っている時や動いている時には撮りません。
撮影時は視野が狭くなりますし、撮影に集中してしまうので次の行動への集中に切り替えが難しいで危険にも繋がります。
私のお客様で、危険な場所でも歩きながら撮影している方がいて何度注意しても辞めないので、以降ガイドを拒否したケースもあります。

山に登山者が増えることは、とても嬉しいことです。
数が増えると問題も生じますが、みんなが快適に過ごせるよう、他人を気遣って行動したいものです。
たたし、危険なことにはシビアに立ち向かいたいです。

立山ガイド協会研修会 [Guide]

石垣島から富山へ帰り、直ぐに剱沢へ。
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海も良いが山も良い。
灼熱の島から残雪の山々へ。
日本は縦に長いことが素晴らしい。

立山ガイド協会研修会へ参加してきました。
私は一泊しか参加できなかったが、ルート整備も兼ねた四泊五日の濃い研修会だったようだ。
夏本番を迎える前に、このような研修は大変意義があることと思う。
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立山ガイド協会である以上は、剱岳との関わりは密でありたいし、剱岳を深く勉強して、お客様をより安全に楽しく導くべく、このような研修会を定例にできたらと思う。
この夏も沢山の登山者が訪れることを期待しております。

天気次第 [Guide]

富山を早朝に出発して、お客様と小渕沢で合流。
南アルプスの展望台 日向山へハイキングガイド。
関東にいた頃は、冬はこの辺りでアイスクライミングに良く来ていたが、無雪期に来るのは初めてです。
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新緑が眩しくて、整備が行き届いていて、良いハイキングコースでした。
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下山後に河口湖へ移動して、翌日のガイドに備えたが大雨で中止。
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朝からピラニアに行って、夕方に佐藤小屋に上がる。

梅雨入りしたようだ [Guide]

6月7日に北陸も梅雨入り。
一気にテンション下がる時期。
しかし、土曜日は雨にも負けず、今夏に剱岳を目指すお客様5名と県内某所で事前講習会。
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岩と雪がある剱岳は、しっかりと準備して臨みたい。
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日曜日はガイド中止になったが、こういう日こそ天気が良かったりして皮肉なものだ。
ガイド殺しの季節が始まった。

年度末を晴れで迎えて [Guide]

この週末は北陸の山へ行く予定だったが、大荒れ間違いなしとのことで。
日曜にピンポイントで北信州が晴れそう。

風や許される行動時間を考えて飯縄山へ。
降雪で白く化粧した山を楽しめた。
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周りの山々は雲に隠れて、この辺りだけが晴れているような。
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山はいろんな楽しみを与えてくれる。
胃が痛くなるような山もあれば、心身癒される山もあり。
今回はまさに後者。

平成最後の年度末。
今日は新元号が発表されるそうな。

私にとって平成の時代は25歳から56歳にあたり、少々強引に様々な経験をさせてもらった。

次の時代は、自分の身の丈にあった仕事をやりながら、生きている幸せに日々感謝しながら過ごしたい。

冬と春の間で [Guide]

2月があっという間に終わりました。
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雪がないとか暖かかったとか言いつつも、日々アイスクライミング 、スキー、除雪と雪に関われる仕事ができたことは楽しかった。
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近年、立山の除雪作業に加えていただき、この時間がとっても楽しい。
チームとして纏まり、黙々と雪を掘り、作業が進んで行く達成感は今までの人生にはなかった経験でとても良い時間だ。
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剱立山に関わる岳人達とのバカ話も愉快だ。
私はガイド業の合間に入れていただいているが、スケジュールの都合で、この冬は作業終わりで寂しい限りだ。
今日から3月。
冬と春の間を感じながらの仕事が始まる。
今まで、20年以上なんとか山岳ガイドをやってこれて、素晴らしいお客様に恵まれて、周りに助けられて、感謝の想いしかない。
しかし、近年いろいろこの業界も様変わりして、嫌な部分を感じることがあるが、負けずに頑張り続けて行きたい。
嘘が蔓延するなかで真実を見極めること。