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快晴続く剱岳 [剱立山]

「お父さんの憧れ 剱岳をガイドして欲しい」
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コロナ騒ぎの前、2月に剱岳のガイド申し込みがありました。
それから、波乱万丈の半年が過ぎて、やっとその日が来た。
私も日々天気を確認しながら、なんとか晴れて欲しいと願った。

初日、集合場所の室堂にバスで到着したら、前日まで源次郎尾根をガイドしたお姉さんが待っていた。
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そして、無事にお客様4名とサポートしてくれる香川ガイドと合流。

御高齢のお父様は、至って元気。
雷鳥坂も余裕ある登りで、翌日の登頂を確信しました。
この日は剣山荘に宿泊。
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感染対策がかなり、しっかりされていて安心感がありました。
剣山荘に入ってすぐに雨が降り出した。
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しかし、夕食後には雨も上がり、少し虹も見えた。

翌朝は昇る朝陽を浴びながら別山尾根を上がります。
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香川ガイドと組んで、無事に山頂へ。
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剱岳別山尾根は登ることより、降ることの方が遥かに難しいことを前夜に話していたので、山頂でも騒がず、皆様緊張感を持っていました。
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ヨコバイは久しぶりに渋滞しました。
ガイドパーティーが渋滞の原因になることは恥ずべきことだと思います。

前剱の降りで、他パーティーの男性が落ち、グシャっという独特の音がしたので、一瞬緊張感が走ったが、大事には至らなかったようで安堵した。
先日も別山尾根で転倒した女性が顔を血だらけにして降りてきた。
剱岳では致命的な事故になりがちなので、怪我しないよう慎重に登り降りしたいものです。

この日は剱沢小屋で宿泊。
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やっと、笑顔で万歳できました。

また、ひとつ夢を叶えるお手伝いができて良かった。

盛夏なる剱岳 [剱立山]

この週末はSさん一家をガイドして、源次郎尾根へ。
この日を目標にコロナ禍の春からトレーニングを重ねて来ました。
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天候が不安だった週末だが、結果この夏一番の好天となった。
取付の岩場が全く濡れていなかったのには驚いた。
何十回と源次郎尾根を訪れているが、初めてかもしれない。
朝から気温が上がり、樹林帯は暑い。
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樹林帯を抜けると若干風を感じることができた。
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八ツ峰の眺望は相変わらず素晴らしい。
しかし、長次郎谷の状況は4年前に匹敵するくらい酷い。
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II峰から懸垂下降中のこの風景が好きだ。
岩の間からⅤⅥノコルが見える。
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心配していた皆様も30mの懸垂下降を楽しんでいただけたよう。
もう一度、懸垂下降したいとのリクエストもあったが、サラッと無視しました。
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長次郎谷左俣は、急峻な角度の残雪となって、頻繁に落石の音が響いていた。
あまり、近付きたくない様子。
剱岳山頂までは、暑さに耐えながらひたすらに登る。
剱沢小屋を4時に出て、9時に山頂へ。
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登山に集中できた5時間だった。
やはり、源次郎尾根はなかなか良い。
例年なら小屋で乾杯なのだが、今夏は静かに粛々と。
コロナ禍で、様々我慢しながら登山を行う日々だが、剱岳は変わらずそこにある。
そのことだけで充分幸せだと改めて思える。
山小屋でマスクをしていると、よく言われる。
「怒ってるんですか?」
私は眼光が鋭いので、そう見られるようだ。
マスクの下は笑ってます。
誤解なきように!

秋に向かいて [剱立山]

お盆も明けて、山も静けさが戻った。
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今回の剱岳はガイドではなく、別な仕事で入山。
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剱岳では過去様々な事故があったが、山岳遭難は登山行為がある限り、決して無くなるものではない。

考えていると、気が滅入ってくる。

そして、コロナ禍で誰も心から山を楽しめず…。
身体も故障がちで、これからどう仕事したら良いのか、時々わからなくなる。

今日は、ガイドで奥大日岳へ登った。
あの伊藤先生も合流してくれて、楽しく登山ができた。
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楽しい登山ばかりなら良いのだが、なかなかそうもいかない。

お盆の山 [剱立山]

お盆は天気に恵まれて、久しぶりに夏山を楽しむことができた。
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剱岳のバリエーションガイドの予定だったが、左手首を故障してしまった。
中止にしようかと考えたが、お客様方が歩き主体でも良いとしてくれたので、剱岳別山尾根往復して、称名滝まで歩くことにした。

13日は雨だったが。
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翌日からの好天がわかっているので、気持ちは楽だ。

例年には届かないが、久しぶりに雷鳥沢テント場や剱沢テント場には人が溢れていた。
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14日の朝は赤い空を見ながら、ゆっくり5時に出発。

多少の渋滞はあったが、8時くらいに山頂へ。
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人が多すぎて、すぐに下山した。
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剱沢小屋へ戻り、この日で最後となるスタッフYちゃんと記念撮影。(撮影はK2登頂者)
コロナ禍の難しい今シーズンも大変お世話になり、感謝でいっぱい。

それから、天狗平まで歩いて宿泊。
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あの頂はカッコいいね。

15日は深い霧だったが、標高を下げるとどんどん陽がさして、暑くなってきた。
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称名滝まで来ると気温も上がり汗ダクに。
下山で偶然、富山の名医S川先生と一緒になりクルマが置いてある立山駅まで送っていただいた。

それから、富山ブラック食べて、温泉入りまして、えび寿司へ。
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最高の時間を過ごしました。
参加されたお客様方、ありがとうございました。


ところで…。

今回、別山尾根を登っていると前剱大岩への登りでずっと大きな声で話し続ける登山者がいた。
追いついてみると、ガイドと女性クライアント一名。

ずーっと、歩き方の説明をしながら、話し続けて、その内容がほとんど間違っていて、聞いている方が恥ずかしくなった。
登るルートも間違っていて、その後ろを着いていく登山者もいる。

私達が左手のペンキルートから抜くと、「あそこは岩に自信がある人のルートだ」と説明しているので、私は「私は下手なんで、歩きやすいルートを来てます」と言ったら、「女子大生のグループの引率ですか?」と言うので、それ以上相手にしないで先を急いだ。

そして、私達が下山中に平蔵ノ頭の登りルートの頭から誰も人が降りて来ないので、なにか事故でもあったのかと思った。
降りルートで頭に登ったら、頭で動けなくなっている先程の二人がいて渋滞していた。
渋滞で人が溜まっているが、二人が鎖にしがみついているので、後続者は鎖を使えず、仕方なく危ないトラバースを強いられることになっていた。

さすがに見かねて、
私「あなた、ガイドさん?」
ガイドさん「いえ、一般登山者です」
私「あなた、日本山岳ガイド協会のワッペン付けているよね?ガイドでしょう?」
ガイドさん「今回は限りなくプライベートに近いので」
私「あなた、どこの所属?」

平蔵ノ頭で、私の前にいたパーティの方から、「あなたもガイドさん?」と聞かれ、私は恥ずかしく申し訳ない気持ちになった。


後で聞いた所属先から調べるとやはり登山ガイドステージⅡだった。

この人だけではなく、剱岳をガイドできるスキルも資格もない人が、堂々と剱岳をガイドしていること。
これで良いのだろうか。
(別山尾根をガイドできるのは登山ガイドステージⅢ以上)

こうした行為に指導監督できない日本山岳ガイド協会には呆れてものが言えない。
努力精進して山岳ガイド資格を取得した人に対して失礼だとは考えられないのかと。

自分達で決めたルールも守れない団体なのだろう。

夏なのに [剱立山]

この週末は金曜から土砂降りの中、剱沢小屋へ。
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土曜にチャンスがあると見込んでいたが、台風から変わった温帯低気圧の影響で風雨の厳しい状況が続いた。
小屋内でタイミングを狙うが状況変わらず、別山尾根を一服剱まで行ってみたが、強風で危険を感じて辞めた。

この日はホッピーさん一行が剱沢小屋へ。
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軽くお誕生日会でお祝いしました。

日曜朝も風雨が強く、諦めて下山しました。

翌日からの剱岳ガイドは、好天に恵まれそうだが、コロナキャンセルとなり皮肉なものだ。

夏本番を迎えて [剱立山]

一週間ぶりに下山したら、富山は気温が37.5℃でした。
暑くて暑くて、下山したことを後悔するくらい。
また、明日から上山するけど。

さて、今回の一週間は、真砂沢ロッジ子供ツアーからスタート。
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やっと、剱立山も夏本番。
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小学校一年生の女の子が新入で、三名の小学生と剱御前を越えて、剱沢を下降して真砂沢ロッジを目指す。
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この度、日本山岳ガイド協会認定山岳ガイドに合格したばかりの香川ガイド初仕事でした。

真砂沢ロッジは個室状態に仕切られていて、安全快適に過ごせました。
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こちらは同宿の高津ガイドの部屋。
爆睡してます。

新築のお風呂も快適でした。
収容人数は8名限定で、蜜になりにくい環境です。
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手作りの御飯茶碗もお洒落です。

子供達は核心の剱沢の登り返しも快調にこなして、カルピスおばさんの待つ剱沢野営管理所へ。
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快晴に恵まれた日々でした。
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また、来年も再会を約束してお別れ。

私は剱沢小屋へ戻り、引き続き3泊4日の剱岳ガイドです。
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連日の快晴で、剱岳も夏本番。
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七丈小屋スタッフでもある旧知の友人も遊びに来てくれて、楽しい日々を。
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毎夕、部屋から剱岳を眺める時間は至福の時。
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KIKIさん、懐かしいですね。
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現在の状況ですが、雪が随分と減って現場判断ですかね。
SNSでいろいろ流される雪渓の写真は、その日その時なので、参考程度にしましょう。
(私もいろいろ流してますが、独り歩きするから、もう辞めようかな)

登山者は少ないので、寂しくも、良いこともあり、いろいろ複雑です。
特に室堂遊歩道の人の少なさは驚きです。
夏本番なのに、不思議な世界にいる感じです。